「カナダで免許の手続きって大変そう…」と思いそうですが、実は、カナダの場合、短期であれば日本の免許証で運転することができたり、免許証を切り替える場合でも、思ったより簡単にカナダの免許証を取得することができます。

カナダで運転を考えている人が知っておくべき情報についてお伝えします。

カナダの道路交通規制について

カナダでは、走行方向もハンドルの位置も、日本とは逆。右側走行の左ハンドルです。また、右折時は、赤信号であっても走行できるというルールもあります。（一部対象外の州もあり）

カナダの車の運転に関する法律や規則は州ごとに異なりますので、訪れる州の交通規制を事前に確認しましょう。

カナダで使える運転免許証について

カナダで車を運転する場合は、①国際運転免許証と日本の運転免許証、もしくは②州発行の運転免許証があれば運転することができます。

それぞれ、ご自身の滞在期間によって上記いずれかを選択するのがよいでしょう。

短期でカナダに滞在する方におすすめの方法

• 国際免許証を使う
• 日本の運転免許証を使う（州が認可した翻訳者による英訳文書が必要）

バンクーバーのあるブリティッシュ・コロンビア州や、トロントのあるオンタリオ州では、日本の運転免許だけで運転することができます。

ただし、国際免許証または運転免許証の英訳文書の携帯が必要で、どちらも有効期限付き。ブリティッシュ・コロンビア州は6ヶ月、オンタリオ州は3ヶ月です。

日本の運転免許証があっても英訳文書が必要なため、最初から国際免許証を発行しておくのが無難です。
州によっては日本の運転免許証のみでは短期であっても運転出来ない場合もあります。予め州のルールを確認するようにしましょう。

長期でカナダに滞在する方におすすめの方法

• 日本の免許証を州の免許証に切り替える

州によって細かいルールは異なりますが、日本の運転免許証も国際免許証も期限があります。そのため、長期滞在の場合は、基本的に日本の免許証を各州の運転免許証に切り替えることになります。

バンクーバーのあるブリティッシュ・コロンビア州では、有効期限内の日本の免許証と、6ヶ月以上の有効期限のあるパスポート・ビザがあれば、州の運転免許証を発行することができます。実技・学科試験などは不要です。

ブリティッシュコロンビア州の運転免許証発行について

https://www.vancouver.ca.emb-japan.go.jp/itpr_ja/unten_menkyo_j.html

注意点
ブリティッシュコロンビア州では、複数の運転免許証を持つことが禁止されているため、州の免許証が発行されると日本の免許証は没収されてしまいます。そのため、日本に帰った時に再発行が必要です。没収される前に予めコピーを取っておきましょう。

カナダで国際運転免許証を使う

カナダでは短期であれば国際運転免許証があれば運転できます。国際運転免許証の有効期限は1年間ですが、州の決まりによって、1年以内であっても州の免許証に切り替える必要があります。

切り替えタイミングは州によって6ヶ月だったり3ヶ月だったりするので、訪れる国のルールを事前に確認するようにしましょう。

国際運転免許証の有効期限があったとしても、その前に切り替えが必要なケースが多いと覚えておいてください。

日本で国際運転免許証を取得する方法

国際運転免許証は日本で発行することができます。カナダで運転する予定がある場合、渡航前に日本で国際運転免許証の取得を済ませておきましょう。

既にカナダにいて国際運転免許証が必要な方は、日本にいる方に代理で国際免許の申請をしてもらうことも可能です。ただし、免許申請者本人が代理人に委任状を送らなければいけません。

国際運転免許証取得のために必要なものは以下の通りです。

【国際免許証申請で必要なもの】

• パスポート
• 日本の免許証
• 写真：縦5cm×横4cmの写真（申請前6ヶ月以内に撮った写真）
• （代理人の身分証明書）※代理人にお願いする場合
• （本人から委任状）※代理人にお願いする場合

申請者の住所地を管轄する運転免許試験場又は警察署で国際運転免許証を申請することができます。しかし、国際免許証を発給できない警察署もあるので、運転免許試験場で申請していただいた方が、二度手間もかからず、国際免許証の申請を行うことができます。

カナダで日本の免許証を使う

先ほどもお伝えした通り、ブリティッシュ・コロンビア州やオンタリオ州では、日本の免許証があれば運転することが可能です。

その場合、下記いずれかを所持する必要があります。

①国際運転免許証

または

①日本の運転免許証（州が認可した翻訳者による英訳文書が必要）

日本の運転免許証の英訳文書について

①は先ほどご説明した手順にて日本で取得が可能です。

②州が認可した翻訳者による日本の運転免許証の英訳文書は、領事館で取得が可能です。
手数料が発生しますので、各州の領事館のサイトにてご確認ください。

日本の免許証を切り替えて使う

ブリティッシュコロンビア州やオンタリオ州では短期であれば日本の免許証のみで運転が可能であることをお伝えしましたが、それぞれの期限以降も使用したい場合は、日本の免許証をカナダ各州の運転免許証に切り替える必要があります。

カナダ各州の運転免許証に切り替える為に必要な書類

• 日本の運転免許証
• 日本の運転免許証の翻訳証明書（領事館で発行可能）
• パスポート

上記3点を州が定める場所へ持参し、手続きをしましょう。ブリティッシュコロンビア州では、ICBCと呼ばれる運転免許センターへ持参することになります。ICBCでは視力検査と写真撮影のみで仮免許の発行となり、実際の免許証は約3週間後に届きます。

結論：カナダで運転する場合は、州によってルールが異なる。日本で国際運転免許証を取得しておくと安心。

カナダで運転する場合は、短期・長期によって必要な免許証が変わってきます。事前に自分の滞在期間に合わせた免許証を知っておきましょう。

また、カナダの運転免許証は州の管轄になるため、州ごとにルールが異なります。そのため、予め訪れる州のルールを確認することが大切です。

短期：日本の免許証のみで運転できる州もあるが、日本で国際免許証を取得しておくのが無難

長期：日本の免許証をカナダの州の免許証に書き換える。その際、日本の免許証は没収されてしまうため、予めコピーを取っておくこと

事前に州ごとのルールを学び、安全運転でカナダのカーライフを楽しみましょう。