イギリスのワーキングホリデー(YMS)は、最長2年間滞在しながら働ける貴重な制度です。この期間を活用することで、現地での就労経験を通じて実践的な英語力を磨き、キャリアにも活かせるスキルを身につけることができます。
一方で、日本とは異なる環境で仕事を探すためには、事前の知識と準備が欠かせません。YMSビザの条件を理解することはもちろん、英語力に合った職種選びや、現地の文化に合わせた履歴書(CV)やカバーレターの作成方法、面接対策などを押さえる必要があります。
この記事では、イギリスYMSで働くための基本情報から、英語力別の職種例、仕事の探し方、応募・面接のポイントまでを体系的に解説します。これから渡航を考えている方が、安心して現地で働き始められるよう、実践的なヒントをまとめました。
\当サイトがおすすめする留学エージェント3選/
1位
2位
3位
エージェント名
タビケン留学
イギリス留学スクエア
アメリカ留学.US
総合評価
![]()
![]()
![]()
対応可能な国
フィリピン
オーストラリア
カナダ
ニュージーランドイギリス
アメリカ
手数料
サポート費用\学費最低価格保証/
基本サポート無料渡航前サポート無料
現地サポート有料基本サポート有料
実績
・約10年の運営実績
・2万人以上の相談実績
・内閣府認証留学協会資格有
・JAOS海外留学協議会加盟・11年以上の運営実績
・ブリティッシュカウンシル公式資格取得カウンセラー・アメリカの国際教育会社SKYUSが運営
特徴
✔海外提携学校100校以上
✔学費最安保証で留学できる
✔緊急時の24時間連絡対応✔イギリス留学専門
✔イギリスの専門学校や大学まで幅広く紹介✔アメリカ留学専門
✔留学と進学後のサポートをセットで受けられる
特典
–
–
アマギフ10,000円
プレゼント
相談方法
留学相談はこちら
留学相談はこちら
気になる見出しをタップ
- 1 イギリスのワーホリビザ(YMS)で定められている就労の基本情報
- 2 イギリスのワーホリの仕事で得られる収入事情
- 3 イギリスのワーホリでできる仕事の種類一覧【英語力レベル別】
- 4 イギリスのワーホリで仕事探しにおすすめの都市
- 5 イギリスでの仕事探しを始める前に必要な3つの準備
- 6 イギリスワーホリの仕事を見つける5つの探し方
- 7 イギリスワーホリの応募から採用までの流れと面接対策
- 8 イギリスのワーホリで仕事探しをする上での3つの注意点
- 9 仕事探しに不安なら留学エージェントの活用もおすすめ
- 10 イギリスのワーホリの仕事に関するよくある質問(FAQ)
- 11 まとめ:万全の準備でイギリスワーホリでの仕事を見つけよう
イギリスのワーホリビザ(YMS)で定められている就労の基本情報

イギリスのワーキングホリデービザ(YMS: Youth Mobility Scheme)は、他国のワーホリ制度と比べて就労の自由度が高いことが特徴です。YMSビザを取得すると、最長2年間の滞在が許可され、その期間を通じてフルタイム・パートタイム・アルバイトなど、さまざまな雇用形態で働くことができます。
一方で、職種には一定の制限があります。たとえばプロスポーツ選手(コーチを含む)や研修医・研修歯科医など、専門的資格や免許を要する職種には就くことができません。これは安全性や専門性の観点から、YMSビザの範囲外とされているためです。
また、働きながら語学学校などに通うことも可能です。ただし、科学技術系など一部の専門課程ではATAS証明書(Academic Technology Approval Scheme)の取得が必要になる場合があります。渡航前に受講予定のコース内容を確認しておくと安心です。
以下は、YMSビザでの基本的な就労条件をまとめた一覧です。
| 項目 | 内容 |
| 滞在可能期間 | 最長2年間 |
| 就労条件 | フルタイムでの就労が可能(週あたりの時間制限なし) |
| 職種の制限 | プロスポーツ選手、研修医など一部の専門職には就けない制限あり |
| 就学の制限 | 就学可能(ただし一部課程では別途証明が必要な場合あり) |
| 最低賃金 | 年齢別の最低賃金(National Minimum Wage)が適用 |
このように、イギリスのYMSビザは働き方の幅が広く、語学力を伸ばしながら多様な職種に挑戦できる制度です。計画的に準備を進めれば、2年間を有意義に過ごすことができます。
関連記事:ワーホリ申請方法を国別に紹介!条件や必要書類など準備に必要な項目を解説
イギリスのワーホリの仕事で得られる収入事情

イギリスでのワーキングホリデー(YMS)では、職種・地域・英語力によって収入に大きな差があります。まず基準となるのは法定最低賃金(National Living Wage/National Minimum Wage)です。イギリスでは年齢に応じて最低賃金が設定されており、2024年4月時点で21歳以上の法定最低賃金は時給11.44ポンド(約2,300円)です。※1ポンド=201円換算(2025年10月時点)
フルタイム(週40時間・月160時間)で働いた場合、単純計算で月収は約1,830ポンド(約36万7,830円)となります。ただし、これは税金(所得税)や国民保険料(National Insurance)が差し引かれる前の総支給額であり、実際の手取りはおよそ8割前後になるケースが一般的です。
一方で、生活費の中でも特に大きな割合を占めるのが家賃です。ロンドンは物価が高く、シェアハウスの一室でも月800〜1,200ポンド(約16万800円〜24万1,200円)が目安とされています。これに対し、地方都市では月500〜800ポンド(約10万500円〜16万800円)ほどに抑えられる場合もあります。物件の立地や築年数、シェア人数などによっても費用は変動します。
また、光熱費や食費などの生活費も考慮する必要があります。ロンドンでは月300〜500ポンド(約6万300円〜10万500円)、地方では月250〜450ポンド(約5万250円〜9万450円)が一般的な目安です。
以下は、ロンドンと地方都市での収入と支出の目安を比較した表です。
| 項目 | 目安金額(ロンドンの場合) | 目安金額(地方都市の場合) |
| 収入(最低賃金・週40時間) | 約1,830ポンド(約367,830円)※税引前 | 約1,830ポンド(約367,830円)※税引前 |
| 支出(家賃) | 800ポンド〜1,200ポンド(約160,800円〜241,200円) | 500ポンド〜800ポンド(約100,500円〜160,800円) |
| 支出(生活費) | 300ポンド〜500ポンド(約60,300円〜100,500円) | 250ポンド〜450ポンド(約50,250円〜90,450円) |
※1ポンド=201円換算(2025年10月時点)
関連記事:お金ない人こそワーホリがおすすめできる理由は?国別の費用や費用を抑える方法を解説
イギリスのワーホリでできる仕事の種類一覧【英語力レベル別】

イギリスのワーキングホリデー(YMS)では、英語力に応じて幅広い職種に挑戦できるのが魅力です。ただし、職種によって求められる英語力は異なるため、自分のレベルを見極めたうえで仕事を探すことが大切です。英語力に対して難易度の高い職種を選んでしまうと、応募しても採用されにくい場合があります。
そのため、まずは自身の英語レベルに合った仕事から始め、現地での経験を重ねながらステップアップを目指すのが現実的です。以下では、英語力を「初級」「中級」「上級」の3段階に分け、それぞれのレベルで挑戦できる主な職種を紹介します。
| 英語力レベル | 目安 | 主な職種 |
| 初級レベル | 挨拶や簡単な自己紹介ができる程度 | 日本食レストラン、清掃、軽作業など |
| 中級レベル | 日常会話や簡単な接客ができる程度 | 現地カフェ、小売店、ベビーシッターなど |
| 上級レベル | ビジネス会話や専門的な議論ができる程度 | オフィスワーク、専門職、観光業など |
英語力に自信がない方向け(初級レベル)の仕事
英語力にまだ自信がない方でも、イギリスでは挑戦できる仕事があります。日本語環境が一部残る職場や、英語の使用頻度が少ない職種からスタートすることで、働きながら自然に英語に慣れていくことが可能です。
特に、同じワーホリ参加者や留学生が多く働く職場はサポート体制が整っており、初めての海外勤務でも安心です。ここでは、英語初級レベルの方におすすめの仕事を5つ紹介します。
- 日本食レストラン/ジャパレス(キッチンスタッフ、皿洗い、ホールスタッフなど)
- 日系スーパー・小売店(品出し、倉庫整理など)
- ホテルのハウスキーパー(清掃員)
- フードデリバリー
- 農業(ファームジョブ)
日本食レストラン/ジャパレス(キッチンスタッフ、皿洗い、ホールスタッフなど)
英語力が初級レベルの方にとって、最も働きやすい職場の一つが日本食レストラン(通称:ジャパレス)です。オーナーや同僚に日本人が多いケースが多く、職場によっては業務上の指示や会話の大半を日本語で行えることもあります。そのため、英語に不安がある方でも比較的スムーズに仕事を始められる環境が整っています。
募集されている職種は多岐にわたり、キッチンでの調理補助や皿洗い、ホールでの接客などがあります。キッチンスタッフや皿洗いは裏方業務が中心のため、英語力をほとんど問われないケースが一般的です。
一方、ホールスタッフの場合は現地のお客様に対応するため、最低限の会話力が求められますが、メニューや対応フレーズが定型化されているため、現場で少しずつ覚えながら対応できるのが特徴です。
また、勤務時間が安定している店舗も多く、初めての海外勤務でも生活リズムを整えやすい点も魅力です。英語を実践的に使う機会も得られるため、日々の業務がそのまま英語学習のトレーニングになるでしょう。
日系スーパー・小売店(品出し、倉庫整理など)
ロンドンをはじめとする都市部には、日本食材や日用品を扱う日系スーパーマーケットや小売店が多く存在します。こうした店舗では、品出しや在庫管理、倉庫整理などのバックヤード業務を中心とした求人があり、英語を使う機会が少ないため、初級者にも取り組みやすい仕事です。
職場に日本人スタッフが在籍している場合も多く、業務連絡やトラブル対応も日本語で行えることがあります。英語力を問われにくい環境でまず仕事に慣れ、安定した収入と生活リズムを確保しながら英語学習を並行して進めるのがおすすめです。
また、仕事に慣れてきたタイミングで、レジ業務や接客対応など英語を使うポジションにステップアップできる可能性もあります。段階的にスキルを伸ばせるため、英語初心者が現地でのキャリアを築く第一歩として非常に有効な選択肢です。
ホテルのハウスキーパー(清掃員)
ホテルのハウスキーパー(客室清掃員)も、英語力初級者にとって働きやすい代表的な仕事の一つです。主な業務は、チェックアウト後の客室清掃、ベッドメイキング、アメニティの補充などで、清掃を中心にしたルーティンワークが多く、基本的には一人で黙々と作業を進めます。そのため、お客様と直接会話する機会はほとんどなく、英語を使う場面も限られています。
同僚やスーパーバイザー(管理者)とのコミュニケーションは必要ですが、業務で使う英語は定型的な表現が中心です。たとえば、「Clean room please(部屋を掃除してください)」や「Need more towels(タオルを補充してください)」など、覚えておけばすぐに対応できる簡単なフレーズで成り立ちます。
また、ハウスキーパーはイギリス全土で常に需要がある職種です。ホテルやゲストハウス、ホステルなど、観光地を中心に求人が多く見つかります。体力を使う仕事ではありますが、シフト制で安定した収入を得やすい点も魅力の一つです。英語初心者が無理なく現地の労働環境に慣れるには、最初のステップとして非常におすすめの仕事です。
フードデリバリー
近年、イギリスではフードデリバリーの需要が急速に拡大しています。代表的なサービスとして、Uber EatsやDeliverooなどがあり、これらのプラットフォームに登録して個人事業主として働くスタイルが一般的です。
この仕事の最大の魅力は、働く時間やエリアを自分で自由に決められることです。アプリを通じて注文を受け取り、指定先へ商品を届けるというシンプルな流れのため、高度な英語力は必要ありません。必要なものは自転車(またはバイク)とスマートフォンだけで、アプリ上で仕事の管理から報酬受け取りまで完結します。
お客様とのやり取りは、商品の受け渡し時に「Hello」「Thank you」などの簡単な挨拶程度で済むことがほとんどです。ただし、報酬は配達件数に応じた歩合制のため、天候や時間帯によって収入が変動する点には注意が必要です。柔軟な働き方ができる一方で、安定収入を得たい場合は、他の仕事と掛け持ちする人も多く見られます。
農業(ファームジョブ)
イギリスの郊外や地方では、農業(ファームジョブ)の求人が一年を通じて多く募集されています。特に果物や野菜の収穫期(ピッキングシーズン)には、短期の季節労働者が多数採用されるため、ワーキングホリデーの参加者にも人気の職種です。
仕事内容は、農作物の収穫・仕分け・梱包などの単純作業が中心で、英語力よりも体力や作業スピードが重視されます。働く仲間も世界各国から集まっており、同じように英語を学びながら働く人が多いため、語学に自信がなくても馴染みやすい環境です。
多くの農場では、住み込みの寮(宿泊施設)が提供されるため、家賃や食費を抑えられるのも大きなメリットです。生活コストを下げながら、イギリスの豊かな自然の中で働ける点も魅力的です。都市の喧騒を離れ、のびのびとした環境で生活したい人におすすめの仕事です。
日常会話レベルの英語力がある方向け(中級レベル)の仕事
日常会話ができ、相手の言葉を理解して自分の意思を伝えられる中級レベルの英語力があれば、仕事の選択肢が一気に広がります。お客様と英語でやり取りをする接客業や、現地スタッフと協力して働く職場など、英語を使う機会が多い環境にも挑戦できるようになります。
このレベルは、「英語を学ぶ」段階から「英語を使って働く」段階へのステップアップに最適です。働きながら英語力をさらに伸ばしたい方にとって、大きな成長のチャンスとなるでしょう。
ここでは、中級レベルの英語力を持つ方におすすめの仕事を5つ紹介します。
- 現地のカフェ・レストラン・パブ(バリスタ、バーテンダー、ホールスタッフなど)
- 小売店・アパレル(ショップ店員、販売スタッフなど)
- ホテルのスタッフ(フロント、ベルスタッフなど)
- ベビーシッター、ナニー、オーペア
- イベントスタッフ
現地のカフェ・レストラン・パブ(バリスタ、バーテンダー、ホールスタッフなど)
イギリスの文化に深く根付いているカフェやパブ、ローカルレストランで働くことは、YMSの醍醐味の一つです。ホールスタッフとして注文を取ったり、料理を提供したりといった接客を通じて、日常的に実践的な英語を使う機会が得られます。お客様とのちょっとした雑談(スモールトーク)も多く、自然な会話力を身につける場として最適です。
特にバリスタやバーテンダーは人気の職種であり、専門的な知識や技術を習得しながら働けます。イギリスではコーヒー文化が盛んであり、日本でのカフェ勤務経験やバリスタ資格を持っていると採用が有利になることもあります。
また、忙しい時間帯にはスピードと正確さが求められますが、チームで連携しながら仕事を進めるため、同僚との会話を通じて職場英語やチームワークスキルも自然に磨かれます。お客様との交流を楽しみながら、英語での実践力を伸ばせる環境です。
小売店・アパレル(ショップ店員、販売スタッフなど)
ファッションや雑貨が好きな方には、現地の小売店やアパレルショップで働く仕事がおすすめです。ショップ店員や販売スタッフとしての主な業務は、商品の説明やレジ対応、在庫管理などです。お客様の好みや要望を聞き取り、最適な商品を提案するためのコミュニケーション能力が重視される職種でもあります。
特にアパレル業界では、服の素材・デザイン・サイズ表記(例:UKサイズ・EUサイズ)など、専門的な語彙を覚える必要がありますが、自分の興味のある分野であれば英語の吸収も早く、自然にスキルアップが可能です。
また、イギリスの接客スタイルは日本と異なり、フレンドリーでカジュアルな雰囲気が特徴です。お客様との距離が近く、世間話を交えながら対応する文化に触れることで、異文化での接客マナーや会話表現を学ぶ貴重な経験になります。
ホテルのスタッフ(フロント、ベルスタッフなど)
中級レベルの英語力があれば、ホテルのハウスキーパー(清掃員)からステップアップし、お客様と直接関わるフロントやベルスタッフの仕事に挑戦することも可能です。
フロント業務では、チェックイン・チェックアウト対応、予約管理、電話応対、観光案内など、幅広い業務を担当します。特に求められるのは、丁寧で正確な英語表現(ポライトネス)と、状況に応じた柔軟な対応力です。
ホテルには世界中から観光客が訪れるため、多様なアクセントの英語に触れられる点も大きな魅力です。ときにはトラブル対応やクレーム処理を行う場面もありますが、その経験を通して、語学力だけでなく問題解決力やホスピタリティ精神も養われます。
このように、ホテルスタッフの仕事は語学力を活かしながら、国際的な接客スキルを磨ける非常に実践的な職種です。
ベビーシッター、ナニー、オーペア
子どもが好きで、英語環境の中で自然に生活したい人におすすめなのが、ベビーシッター・ナニー・オーペアといった仕事です。YMSビザを活用してこれらの職種に就く人も多く、語学力を高めながら実践的に異文化交流を経験できるのが魅力です。
ベビーシッターやナニーは、依頼された家庭を訪問して子どもの世話を行う仕事です。主な業務は遊び相手や食事の補助、送迎などで、家庭ごとのルールに沿って柔軟に対応します。一方、オーペアはホストファミリー宅に住み込みで滞在し、家事や育児を手伝う代わりに宿泊と食事の提供を受ける制度です。多くの場合、少額のお小遣いも支給されます。
家庭内で過ごす時間が長いため、日常生活で使われる自然な英語表現を身につけやすく、リスニング力の向上にも効果的です。ただし、子どもの安全を預かる責任の重い仕事でもあるため、求人条件や勤務内容を事前にしっかり確認し、信頼できる家庭やエージェントを通じて応募することが大切です。
イベントスタッフ
イギリスでは、音楽フェスティバル、スポーツイベント、展示会、フードマーケットなどが年間を通じて多数開催されています。こうしたイベントでは、会場設営、チケット販売、来場者の案内、飲食ブースの販売補助など、多様な短期スタッフが募集されるため、YMS滞在者にも人気の高い仕事です。
イベントスタッフの魅力は、短期間で集中して働けることと、チームで一体感を味わえることです。同僚と協力しながらイベントを成功させる達成感があり、コミュニケーション力や柔軟な対応力が鍛えられます。
また、お客様対応や案内業務では即興的に英語を使う場面も多く、実践的なスピーキング力やリスニング力を伸ばす絶好の機会になります。開催地はロンドンをはじめ全国各地に広がっており、働く場所を変えながらイギリス各地の文化や雰囲気を体験できる点も魅力です。
ビジネスレベルの英語力や専門スキルがある方向け(上級レベル)の仕事
ビジネスシーンで通用する高い英語力や、日本で培った専門的なスキル(資格・実務経験)がある方は、YMSの枠を超えてキャリアアップにつながるような仕事に就ける可能性があります。現地企業の採用基準を満たせば、正社員に近い待遇で働けるケースもあり、時給や労働環境がより良くなる傾向があります。
このレベルでは、同僚や上司とのミーティング、顧客対応、資料作成などを英語で行うことが多く、現地のビジネス文化を体感できる環境です。実務を通して、より高度なコミュニケーション力や専門知識を磨くことができます。
ここでは、上級レベルの英語力やスキルを活かせる仕事を4つ紹介します。
- オフィスワーク/事務職(一般事務、営業アシスタント、データ入力など)
- 専門職(美容師、調理師、ITエンジニア、デザイナーなど)
- 旅行・観光業(ツアーガイド、旅行会社のスタッフなど)
- 日本語教師アシスタント
オフィスワーク/事務職(一般事務、営業アシスタント、データ入力など)
高い英語力と基本的なPCスキル(Word、Excel、PowerPointなど)があれば、日系企業や現地企業の事務職に挑戦することが可能です。業務内容は電話・メール対応、データ入力、書類作成、営業サポート、経理補助など多岐にわたります。
こうした職場では、ビジネス英語の表現やメールの文書構成、社内コミュニケーションのマナーなど、実務的な英語スキルを日々の仕事を通じて身につけることができます。また、日系企業の場合は日本語と英語の両方を使いこなせる人材が求められるため、日本人ならではのバイリンガルスキルが強みになることもあります。
デスクワークが中心で体力的な負担が少なく、長期的に安定して働ける点も魅力です。さらに、YMS期間中に培ったビジネス経験や語学力は、帰国後の転職やキャリアアップにも直結します。海外でのオフィス経験は履歴書上の強みとなり、グローバルな視点を持つ人材として高く評価されるでしょう。
専門職(美容師、調理師、ITエンジニア、デザイナーなど)
日本で美容師、調理師、ITエンジニア、デザイナー、マーケターなどの専門職としての実務経験や資格を持っている場合、イギリスでもそのスキルは高く評価される可能性があります。 これらの分野では、英語力よりも技術力や経験値が重視される傾向にあります。
採用時には、ポートフォリオ(作品集)や職務経歴書(CV)を通じて自分の実績を具体的に示すことが重要です。たとえば、美容師であれば施術写真やスタイル提案の記録、デザイナーであれば制作物やクライアントワークの事例など、視覚的にわかりやすくまとめることで信頼性が高まります。
現地のサロン、レストラン、IT企業、デザイン会社などで働くことで、日本では得られない技術・トレンド・文化的感性を吸収できる点も大きな魅力です。さらに、スキルが評価されれば現地スタッフと同等、またはそれ以上の給与条件で働ける可能性もあります。
YMSビザは一部の専門職を除き就労制限が緩やかなため、これまでのキャリアを海外で試す貴重な機会となります。経験を活かして国際的なキャリアを築きたい方には、非常に実りの多い選択肢です。
旅行・観光業(ツアーガイド、旅行会社のスタッフなど)
イギリスは世界有数の観光大国であり、観光業も盛んです。
イギリスは世界有数の観光大国であり、観光業は常に高い需要がある産業の一つです。特にロンドンやエディンバラなどの主要都市では、ツアーガイド、旅行会社スタッフ、観光案内所スタッフなどの求人が豊富にあります。
これらの仕事では、観光地や文化に関する知識とともに、お客様を楽しませるための高いコミュニケーション能力が求められます。日本人観光客を対象に日本語でガイドを行いながら、現地機関や取引先とは英語で調整を行うなど、バイリンガルとして活躍できる環境が整っています。
観光業で働くことで、イギリスの歴史や建築、アート、文化を深く学ぶことができ、さらに多国籍のお客様と接する中で異文化理解力と国際感覚を養えるのも大きなメリットです。人と関わることが好きで、コミュニケーションを通じて自分を成長させたい方にとって、非常に魅力的な職種といえます。
日本語教師アシスタント
現地の小学校・中学校、または語学学校などで、日本語を教える教師をサポートする日本語教師アシスタントの仕事も、YMS滞在中に挑戦できる上級レベルの職種です。授業の準備補助や教材作成、発音練習のサポート、生徒からの質問対応などを担当し、現地の教育現場で日本語教育に携わります。
この仕事には、高い英語力と日本語への深い理解が求められます。授業中や職員間のコミュニケーションはすべて英語で行われるため、現地の教師や生徒と円滑にやり取りできるスピーキング力とリスニング力が必要です。また、日本語の文法や発音、文化背景を正確に説明できる知識があると信頼されやすくなります。
特に、日本で日本語教師の資格(420時間養成講座修了や日本語教育能力検定合格など)を持っている場合は採用時に大きな強みとなります。資格がなくても、教育や語学に関心があり、指導経験や留学経験がある人はチャンスがあります。
日本語教師アシスタントとして働くことは、日本文化の魅力を伝え、異文化交流の架け橋となる非常にやりがいのある仕事です。教育現場での経験は、帰国後のキャリアや国際的な仕事にも活かせる貴重な資産となるでしょう。
イギリスのワーホリで仕事探しにおすすめの都市

イギリス国内では、都市によって仕事の見つけやすさ・生活費・求人の傾向が大きく異なります。YMSでの滞在先として人気の都市はいくつかありますが、求人数が最も多いのはやはり首都ロンドンです。一方で、ロンドンは家賃をはじめとする生活費が非常に高いため、収入とのバランスを考慮して都市を選ぶことが重要です。
以下では、主要都市ごとの特徴と、求人・生活費の傾向を比較します。自分の目的や予算、生活スタイルに合わせて最適な都市を選びましょう。
| 都市名 | 特徴 | 求人の傾向 | 生活費(家賃) |
| ロンドン | イギリス経済・文化の中心。求人数が圧倒的に多い。 | 全ての職種が豊富。特に飲食、小売、オフィスワークが多い。 | 非常に高い |
| マンチェスター | 北部の主要都市。ロンドンより物価が安い。 | 飲食、小売、サービス業が中心。近年IT系も増加。 | やや高い |
| ブライトン | 南部の海沿いの観光都市。学生や若者が多い。 | 観光業、ホスピタリティ(飲食・ホテル)系が豊富。 | 高い |
| エディンバラ | スコットランドの首都。歴史的な観光都市。 | 観光業、飲食業が中心。特に夏(観光シーズン)に求人が増える。 | 高い |
仕事数が最も多いロンドン
イギリスで仕事を探すなら、まず候補に上がるのが首都ロンドンです。飲食業、小売業、ホテル業、オフィスワークまで、あらゆる職種の求人が集中しており、英語力初級者から上級者まで幅広くチャンスがある都市です。特に日本食レストランや日系企業が多く、初めて海外で働く人にとっても比較的安心してスタートできる環境が整っています。
また、ロンドンは他都市よりも時給が高めに設定されている傾向があります。そのため、スキルや経験を活かせる職種であれば効率よく収入を得ることも可能です。
ただし、最大のデメリットは生活費の高さです。特に家賃はイギリス全土の中でも群を抜いており、シェアハウスでも月800〜1,200ポンド(約16万800円〜24万1,200円)前後が目安となります。収入の多くが生活費に消えてしまうことも珍しくないため、仕事量と生活コストのバランスをしっかり考えることが大切です。
ロンドンは「仕事の機会を最大化したい人」に最適な都市ですが、節約志向の人や地方の穏やかな暮らしを望む人は、他の都市を検討するのも良い選択です。
イングランド北部の中心都市であるマンチェスターは、ロンドンに次ぐ経済規模を誇りながら、生活費を比較的抑えられる都市として人気があります。特に家賃はロンドンよりも大幅に安く、同じ収入でも生活に余裕を持ちやすい点が大きな魅力です。
また、音楽やスポーツの街としても知られており、プレミアリーグの名門クラブ「マンチェスター・ユナイテッド」「マンチェスター・シティ」の本拠地でもあります。文化的な刺激が多く、住みながらイギリスらしいライフスタイルを満喫できる都市です。
仕事の傾向としては、飲食業や小売業が中心ですが、近年ではBBC(英国放送協会)の一部機能が移転したことにより、メディア関連やIT系の求人も増加傾向にあります。ロンドンほどの求人数はないものの、生活コストとのバランスが取れており、無理のないペースで働きながら暮らしたい人に最適な都市といえるでしょう。
その他の人気都市(ブライトン、エディンバラなど)
ロンドンやマンチェスター以外にも、個性豊かで魅力的な都市が多数あります。
南部の海沿いに位置するブライトンは、リベラルで芸術的な雰囲気を持つ街で、「海辺のロンドン」とも呼ばれています。観光地として年間を通じて多くの旅行客が訪れるため、カフェ・レストラン・ホテルなどのホスピタリティ関連の仕事が豊富です。ただし、観光都市である分、家賃はやや高めで、特に夏季シーズンには住宅需要が集中する傾向があります。
一方、スコットランドの首都エディンバラは、歴史的な街並みと落ち着いた雰囲気が魅力です。観光業や飲食業を中心に求人が多く、特に夏の観光シーズンや世界的なフェスティバル期間中は短期求人が急増します。季節に応じて仕事量が変動する点を踏まえつつ、歴史と文化を感じながら働ける環境を求める人におすすめです。
このように、イギリスでは都市ごとに特色があり、「仕事量」「生活費」「環境」のバランスをどう取るかが滞在を充実させるポイントになります。
イギリスでの仕事探しを始める前に必要な3つの準備

イギリスに到着してすぐに仕事探しをスムーズに進めるためには、事前準備がとても重要です。特に、応募書類の作成や給与の受け取りに必要な銀行口座の開設などは、現地で働く上で欠かせません。これらを整えておくことで、希望の仕事にスムーズに応募できるだけでなく、採用後の手続きもスピーディーに進められます。
ここでは、求職活動を始める前に必ず準備しておきたい3つの基本事項を紹介します。
- 英文履歴書(CV)とカバーレターを作成する
- イギリスの電話番号と銀行口座を開設する
- National Insurance Number (NIナンバー)を申請する
1. 英文履歴書(CV)とカバーレターを作成する
イギリスで仕事に応募する際には、日本で一般的に使用されるJIS規格の履歴書は通用しません。代わりに、CV(Curriculum Vitae)と呼ばれる英文の職務経歴書を提出するのが一般的です。
CVの形式は自由度が高いものの、一般的には以下の内容をA4用紙1〜2枚程度にまとめます。
- 個人情報(氏名・住所・連絡先)
- 学歴・職歴
- スキル(語学力・PCスキルなど)
- 実績や資格
日本の履歴書と異なり、年齢・性別・顔写真は記載しないのが基本です。応募先が重視するのは年齢や見た目ではなく、スキルや経験だからです。
また、CVに添えるカバーレター(送付状)も非常に重要です。カバーレターでは、応募動機や自分の強み、どのように企業や店舗に貢献できるかを簡潔にアピールします。形式ばった表現よりも、具体的かつ前向きなトーンを意識すると好印象です。
事前に基本的なテンプレートを作成しておき、現地で応募する職種や企業に合わせて調整できるようにしておくと、効率的に応募活動を進められます。特に、英語の文法チェックや言い回しの自然さは重要なため、出発前に一度ネイティブチェックを受けておくのもおすすめです。
2. イギリスの電話番号と銀行口座を開設する
仕事に応募する際、CV(履歴書)に記載するイギリス国内で通じる電話番号は必須です。企業や店舗からの面接連絡は、電話やテキストメッセージで届くことが多く、現地での連絡手段を整えておくことで採用のチャンスを逃さずに済みます。
イギリス到着後は、まずSIMカードの購入または契約を行いましょう。短期滞在者にはプリペイド式(Pay As You Go)のSIMカードが便利で、空港やスーパー、携帯ショップで簡単に入手できます。主要キャリアにはEE、O2、Vodafone、Threeなどがあり、通信エリアや料金プランを比較して選ぶと良いでしょう。
また、給与の振込にはイギリスの銀行口座が必須です。開設時には以下の書類が求められます。
- パスポート
- BRP(滞在許可証)
- 住所証明書類(公共料金の請求書、賃貸契約書など)
住所証明の入手には時間がかかることがあるため、到着後できるだけ早く手続きを始めるのがおすすめです。最近では、MonzoやRevolutなどのオンライン銀行(デジタルバンク)も人気で、スマートフォンから簡単に口座を開設でき、初期費用もかかりません。現地での生活に慣れるまでの一時的な口座として利用する人も多いです。
3. National Insurance Number (NIナンバー)を申請する
National Insurance Number(NIナンバー)は、イギリスで働くすべての人に必要な国民保険番号で、税金や社会保障の管理に使用されます。雇用主はこの番号をもとに、あなたの給与から所得税や保険料を正しく計算します。
YMSビザで入国した場合、BRP(滞在許可証)の裏面にNIナンバーが記載されている場合があります。もし記載がない場合は、英国政府の公式サイト(https://www.gov.uk/apply-national-insurance-number)からオンラインで申請が可能です。
申請後、発行までに数週間かかることもあるため、住所が確定したらすぐに申請を行うことが大切です。多くの雇用主は採用手続きの際にNIナンバーの提示を求めるため、早めの準備が安心です。
なお、NIナンバーがなくても求人応募や面接は可能ですが、採用決定時点では必ず提示できるようにしておく必要があります。 申請完了後に届く確認レターは大切に保管し、雇用主や税務関連の手続きに備えましょう。
イギリスワーホリの仕事を見つける5つの探し方

準備が整ったら、いよいよ本格的に仕事探しをスタートしましょう。イギリスでの仕事探しには、オンライン求人サイトを利用する方法から、直接お店に履歴書を持参して応募する方法までさまざまな手段があります。
ひとつの方法に絞るのではなく、複数の手段を並行して活用することで、出会える求人の幅が大きく広がります。ここでは、YMSで仕事を探す際に有効な5つの代表的な方法を紹介します。
- 求人情報サイトや日系情報サイトで探す
- お店に直接応募する(CVドロップ)
- 友人や知人から紹介してもらう
- SNSやコミュニティサイトを活用する
- 日系の人材紹介エージェントを利用する
求人情報サイトや日系情報サイトで探す
最も効率的で一般的な方法が、インターネットの求人サイトを活用することです。イギリス国内では、「Indeed UK」や「Reed.co.uk」、「Totaljobs」などの大手求人サイトが広く利用されています。
これらのサイトでは、希望する職種・勤務地・雇用形態などの条件を入力して検索し、オンライン上で応募まで完結できます。特にIndeed UKは掲載求人数が非常に多く、初心者でも使いやすいのが特徴です。
一方、英語に自信がない人や日本語環境で働きたい人には、日系の求人サイト(クラシファイドサイト)もおすすめです。
たとえば、「MixB」は日本人コミュニティ向けの掲示板で、日本食レストランや日系企業の求人が多く掲載されています。さらに、「Gumtree」のような多国籍向けのクラシファイドサイトでも、アルバイトからオフィスワークまで幅広い求人が見つかります。
まずはこれらのサイトをチェックし、どんな職種が多いのか・時給の相場はいくらか・必要な英語力はどの程度かなどを把握することから始めると良いでしょう。市場の傾向を理解しておくことで、自分に合った仕事を見つけやすくなります。
お店に直接応募する(CVドロップ)
働きたい地域やお店が明確に決まっている場合、準備したCV(英文履歴書)を直接店舗へ持参して応募する方法が効果的です。この方法は「CVドロップ(CV Drop)」と呼ばれ、特にカフェ・レストラン・小売店などの接客業では一般的に行われています。
店舗の入り口や掲示板に「Staff Wanted(スタッフ募集)」という張り紙が出ているお店は応募のチャンスです。さらに、募集が出ていないお店でも、タイミングが合えばCVを受け取ってもらえることがあります。実際、店側がまだ求人情報を出していない段階で新しい人材を探しているケースも少なくありません。
訪問する際は、お店のピークタイム(ランチやディナーの時間帯)を避け、比較的落ち着いている時間帯に行くのがマナーです。清潔感のある服装で挨拶をし、マネージャーがいれば直接話をするようにしましょう。人柄や熱意が伝われば、その場で面接に進むこともあります。短期間で仕事を見つけたい人にとって、行動力を活かせる有効な方法です。
友人や知人から紹介してもらう
イギリスでは、仕事探しにおける人とのつながり(コネクション)を非常に重視する文化があります。すでに現地で働いている友人や語学学校のクラスメイト、シェアハウスの同居人(フラットメイト)などからの紹介を通じて、採用につながるケースは少なくありません。
特に飲食店や小売店では、求人サイトに掲載する前に「誰か良い人を紹介してほしい」と既存スタッフに声をかけることが多く、紹介経由の方が採用されやすい傾向もあります。
そのため、日頃から「仕事を探している」と周囲に伝えておくことが大切です。会話の中で求人情報が回ってきたり、信頼関係のある人を通して紹介してもらうことで、面接に進みやすくなる場合もあります。
紹介経由の採用は、働く前から職場の雰囲気を聞けるメリットもあり、初めての海外就労でも安心してスタートできる方法の一つです。
SNSやコミュニティサイトを活用する
FacebookなどのSNSは、イギリスでの仕事探しにも役立つ情報源です。特に「イギリス在住の日本人コミュニティ」や「職種別グループ(例:ロンドンのバリスタ、イギリスの美容師など)」では、求人情報が日常的に投稿されています。
こうしたコミュニティに参加すると、求人サイトには掲載されない小規模店舗の募集情報や、短期・急募の仕事を見つけられる場合があります。また、実際に現地で働いている人から、仕事探しのコツや面接時の注意点など、リアルなアドバイスをもらえるのも大きなメリットです。
さらに、ビジネス特化型SNS「LinkedIn(リンクトイン)」も有効なツールです。特にオフィスワークや専門職を探している場合、企業の採用担当者が直接候補者を検索することが多く、プロフィールを丁寧に整えておくことでスカウトを受けるチャンスがあります。学歴や職歴、スキルを英語で分かりやすくまとめ、プロフィール写真も清潔感のあるものを設定しておきましょう。
日系の人材紹介エージェントを利用する
自分で求人を探すのが不安な場合や、オフィスワーク・専門職など、やや英語レベルが高い職種を目指す方には、日系の人材紹介エージェントを利用する方法もおすすめです。
ロンドンには、日本人向けの就職サポートを提供するエージェントが複数あり、YMSビザ保有者でも応募可能な求人を扱っています。エージェントによっては、CV(履歴書)の添削、面接対策、条件交渉のサポートなども受けられ、英語での求職活動に不安がある方にとって心強い味方となります。
また、私たちタビケン留学が提供する「タビケンプライム」でも、イギリスでの仕事探しをサポートしています。具体的な仕事の紹介・斡旋は行っていませんが、現地の採用事情に合わせたCVの書き方レクチャーや模擬面接の練習などを通じて、皆さまが自力で仕事を見つけられるよう支援しています。
イギリスでの就労経験は、語学力の向上はもちろん、国際的な職場での対応力や異文化理解力を養う貴重な機会になります。
イギリスワーホリの応募から採用までの流れと面接対策

イギリスでの仕事探しの流れは、日本と似ている部分もありますが、応募方法や面接の進め方、採用までのステップに独自の特徴があります。
特に、面接はすべて英語で行われることが多いため、事前の準備が欠かせません。
ここでは、応募から採用までの一般的なプロセスと、面接時に意識すべきポイントを解説します。
- ステップ1:働きたい求人に応募する
- ステップ2:面接を受ける
- ステップ3:トライアルで実際に働いてみる
- ステップ4:正式に採用され雇用契約を結ぶ
ステップ1:働きたい求人に応募する
希望する求人が見つかったら、募集要項に沿って応募します。求人サイトからの応募であれば、オンラインフォームやメールを通じてCV(履歴書)とカバーレターを提出します。一方で、CVドロップ(直接応募)の場合は、店舗に訪問して担当者に手渡しする形が一般的です。
応募が通過すると、電話またはEメールで面接の案内が届きます。このとき、面接の日時・場所・形式(オンラインまたは対面)が案内されるため、内容を正確に確認しましょう。
特に電話でのやり取りは、英語の聞き取りが難しいと感じる人も多いですが、焦らずに落ち着いて対応することが大切です。聞き取れなかった場合は、以下のように丁寧に聞き返す表現を覚えておくと安心です。
- “Sorry, could you say that again, please?”(すみません、もう一度おっしゃっていただけますか?)
- “Just to confirm, did you say Monday at 3 p.m.?”(確認ですが、月曜の午後3時で合っていますか?)
面接日時や場所をメモしておくこと、またメールで受け取った場合は返信で確認を入れることも忘れないようにしましょう。準備段階で丁寧な対応を心がけることで、採用担当者に良い印象を与えることができます。
ステップ2:面接を受ける
面接は、カフェやレストランなどでは店舗で、オフィスワークの場合は企業のオフィス、またはオンライン(ZoomやMicrosoft Teamsなど)で行われるのが一般的です。面接官は店舗のマネージャーや人事担当者で、提出したCV(履歴書)をもとに質問が進められます。
主に確認されるのは以下のような内容です。
- これまでの職務経験やスキル
- 応募の理由(志望動機)
- どのくらい働けるか(ビザの有効期限や希望シフト)
- チームワーク・責任感・柔軟性などの人柄面
YMSビザの場合、ビザの期限が2年間と限られているため、「どのくらいの期間働けるか」や「勤務開始日はいつか」を具体的に伝えることが重要です。
服装については、職種によって基準が異なります。オフィスワークではスーツやビジネスカジュアルが基本ですが、カフェ・レストラン・小売業などの接客業では、清潔感のあるスマートカジュアルで問題ありません。ジーンズでも、清潔でシンプルな服装であれば好印象を与えられます。
また、面接の最後には高い確率で、
「Do you have any questions for us?(何か質問はありますか?)」
と尋ねられます。ここで「特にありません」と答えてしまうのはもったいないため、あらかじめ質問を1〜2つ用意しておきましょう。たとえば以下のような質問がおすすめです。
- “Could you tell me more about the team I’ll be working with?”(一緒に働くチームについて教えていただけますか?)
- “What kind of shifts are available?”(どのようなシフトがありますか?)
- “When would you like me to start if I’m successful?”(採用された場合、いつから働くのが理想ですか?)
このように質問を通じて仕事への関心を示すことで、熱意と積極性が伝わり、面接官に好印象を与えることができます。
面接にはどんな服装で行けばいい?
面接時の服装は、応募する職種や業界の性質に合わせて選ぶことが大切です。イギリスでは日本ほど形式にこだわらない傾向がありますが、第一印象は採用結果に大きく影響します。清潔感と職場にふさわしい服装を意識しましょう。
金融機関、法律事務所、大手企業などのフォーマルなオフィスワークの場合は、男女ともにスーツ着用が基本です。シャツは白や淡い色を選び、過度なアクセサリーや派手な色は避けると好印象です。
一方、IT企業、デザイン事務所、スタートアップ企業などでは、ビジネスカジュアルが好まれる傾向があります。襟付きのシャツにジャケット、きれいめのパンツやスカートといったスタイルが一般的で、スーツよりもやや柔らかい印象の服装が適しています。
カフェ、レストラン、アパレルショップなどの接客業や軽作業の仕事では、スーツを着る必要はありません。清潔感のあるスマートカジュアル(例:シャツやブラウス、チノパン、革靴やローファーなど)を意識しましょう。Tシャツ・ジーンズ・スニーカーといったラフすぎる格好は避けたほうが無難です。
迷った場合は、応募先のウェブサイトやSNSで従業員の服装を確認するのが効果的です。実際の職場の雰囲気やドレスコードを把握することで、面接時の印象をより良く整えられます。
イギリスでは、服装よりも身だしなみと態度の清潔感が重視される傾向があります。服にアイロンをかけ、靴をきれいに保つなど、細部への気配りも忘れないようにしましょう。
よく聞かれる質問と回答のポイント
イギリスの面接は、日本のように形式的・圧迫的な雰囲気ではなく、比較的リラックスした空気で進むことが多いです。ただし、質問の本質は日本と共通しており、応募者の人柄・スキル・適性・勤務可能期間を見極めることが目的です。
特に、自己紹介・志望動機・強み・YMSビザに関する質問はほぼ必ず聞かれます。事前に英語で回答を準備し、スムーズに話せるようにしておくことが大切です。
ここでは、よく聞かれる質問と答え方のポイントを5つ紹介します。
1. Tell me about yourself.(自己紹介をしてください)
最初に聞かれることが多い質問です。長くなりすぎないように注意し、1分程度でまとめるのが理想です。
名前、現在の状況(YMSで滞在していること)、これまでの職歴やスキル、応募理由を簡潔に伝えると良いでしょう。
2. Why are you interested in this position?/Why do you want to work here?(なぜこの仕事・職場に興味を持ったのですか?)
志望動機を聞かれる質問です。ここでは、応募先について事前にリサーチした内容を踏まえて話すことが大切です。
単に「家が近いから」「条件が良いから」といった理由ではなく、お店の雰囲気・企業理念・自分の経験が活かせる点など、相手に関心を持っていることを示す具体的な理由を伝えましょう。
3. What are your strengths?(あなたの長所は何ですか?)
自分の強みを、応募する職種と関連づけて具体的に説明することが大切です。抽象的な表現ではなく、過去の実体験を交えると説得力が増します。
たとえば、接客業なら「コミュニケーション力」、事務職なら「細部への注意力」など、職務に直結するスキルを挙げましょう。
4. How long is your visa valid for?/How long can you work here?(ビザの有効期限はいつまでですか?/どのくらい働けますか?)
YMSビザの有効期限は、雇用主にとって非常に重要な確認事項です。滞在期間を正確に伝えるようにしましょう。
長期勤務が歓迎される傾向はありますが、事実を誠実に伝えることで信頼を得やすくなります。
5. When are you available to start?/What is your availability?(いつから働けますか?/勤務可能な日時は?)
採用が決まった後のスケジュール調整に関わる質問です。すぐに働ける場合は、
“I am available to start immediately.”
と答えるのがスムーズです。
もし特定の曜日や時間に制限がある場合は、事前に明確に伝えましょう。
イギリスの面接では、英語の完璧さよりも、自分の考えを自信を持って伝える姿勢が重視されます。暗記した文をそのまま話すよりも、笑顔で自然に会話できるよう練習しておくと良い印象を与えられます。
ステップ3:トライアルで実際に働いてみる
面接に合格した後、特に飲食業や接客業では「トライアル(試用勤務)」が行われるのが一般的です。トライアルは数時間から1日程度の短期間で、実際に職場で働いてみるお試し勤務のようなものです。
雇用主側はこの期間で応募者の仕事のスピード・接客態度・チームとの相性を確認し、応募者側も職場の雰囲気や仕事内容が自分に合うかどうかを見極めます。互いにミスマッチを防ぐ大切な機会といえます。
イギリスの労働法では、トライアルは原則として有給(最低賃金以上)であることが定められています。しかし、実際には一部の店舗で無給のケースも見られるため、事前に有給か無給かを必ず確認しておきましょう。
トライアル中は、与えられた業務に対して前向きな姿勢を示すことが重要です。指示をしっかり聞き、分からない点は丁寧に質問しながら、積極的に行動する姿勢を見せることで好印象を与えられます。
ステップ4:正式に採用され雇用契約を結ぶ
トライアルを終えて双方が合意に至ると、正式に採用(オファー)となります。採用が決定すると、雇用主から雇用契約書(Employment Contract)が提示されます。
契約書には、以下のような重要な労働条件が記載されています。
- 給与(時給または月給)
- 勤務時間・休憩時間
- 仕事内容・勤務地
- 休日や有給休暇の扱い
- 解雇や契約終了の条件
契約書は署名する前に必ず内容をよく確認しましょう。もし面接時の説明と異なる点や、不明確な条件がある場合は、署名前に質問して明確にすることが大切です。
また、給与の支払日や支払い方法(銀行振込か小切手かなど)は生活に直結するため、特に確認しておくべき項目です。条件をしっかり理解した上で署名することで、安心してイギリスでの就労生活をスタートできます。
イギリスのワーホリで仕事探しをする上での3つの注意点

イギリスでの仕事探しは、基本的にはスムーズに進むことが多いですが、外国人労働者特有のトラブルに巻き込まれるリスクもあります。特に現地の労働法や慣習を十分に理解していない場合、不利な条件で働かされてしまうこともあるため注意が必要です。
ここでは、YMSで仕事探しをする際に覚えておきたい3つの重要な注意点を紹介します。
- キャッシュインハンド(現金手渡し)の仕事は避ける
- 仕事が見つかるまでの生活資金を十分に用意しておく
- 最初から完璧な仕事を求めすぎない
関連記事:【体験談あり】ワーホリで後悔する人の7つの失敗パターン|行かなきゃよかった…を防ぐための準備と対策
キャッシュインハンド(現金手渡し)の仕事は避ける
給与を銀行振込ではなく、現金で手渡しする「キャッシュインハンド」の仕事には注意が必要です。こうした雇用形態の中には、雇用主が税金(所得税や国民保険料)を正しく納めていない、非合法な(グレーな)雇用である可能性があります。
一見すると、税金が引かれない分だけ手取り額が多く感じられるかもしれませんが、労働者としての権利が守られないリスクがある点に注意が必要です。たとえば、最低賃金が支払われなかったり、不当な解雇を受けたり、労災補償を受けられなかったりするケースが実際に報告されています。
必ず給与明細(Payslip)が発行され、銀行振込で支払われる正規の雇用契約を結ぶようにしましょう。契約書を提示しない、または支払い方法が曖昧な雇用主は避けるのが安全です。
仕事が見つかるまでの生活資金を十分に用意しておく
イギリスに到着してすぐに仕事が見つかるとは限りません。特に英語力にまだ自信がない場合や、希望する職種の求人が少ない時期には、仕事探しが長引く可能性もあります。
一般的には、仕事が決まるまで1〜3ヶ月程度かかると想定しておくのが現実的です。その間、収入がなくても生活できるだけの資金を確保しておくことが非常に重要です。
YMSビザの申請時には、2,530ポンドの資金証明が必要ですが、これはあくまで最低限の目安です。
特に家賃の高いロンドンで生活する場合は、少なくとも3ヶ月分の生活費(家賃・食費・交通費など)を用意しておくことで、焦らず落ち着いて仕事探しに集中できます。経済的な余裕があることで、より条件の良い求人を選びやすくなるというメリットもあります。
関連記事:ワーホリ初期費用の目安は?オーストラリアでかかる費用と節約術を徹底解説【2025年版】
最初から完璧な仕事を求めすぎない
渡英直後は、英語力が十分でなかったり、現地の文化や仕事の流れに慣れていなかったりする時期です。そのため、最初から理想的な条件(高時給・完全英語環境のオフィスワークなど)を求めすぎないことが大切です。
理想にこだわりすぎると、なかなか仕事が決まらず、焦りや不安を感じてしまうこともあります。まずは、日本食レストランや清掃スタッフなど、採用のハードルが低く、働きながら英語に慣れられる仕事から始めてみましょう。
現地での仕事を通じて英語力や実務経験を積み、生活基盤を安定させたうえでステップアップ(転職)するのもYMSの2年間を有効に活用する賢い方法です。最初の一歩を小さく踏み出すことで、より理想に近い働き方へと着実に進むことができます。
仕事探しに不安なら留学エージェントの活用もおすすめ

イギリスでの仕事探しは、日本とは文化や採用プロセスが異なるため、初めての方にとっては不安を感じることが多いものです。特に「英語力に自信がない」「CV(英文履歴書)の書き方がわからない」「英語での面接が不安」といった悩みは、多くのワーホリ参加者が抱える共通の課題です。
そのようなときは、留学エージェントのサポートを活用するのも有効な選択肢です。専門知識を持つカウンセラーが、現地での仕事探しに関する疑問や不安を解消しながら、準備段階から現地生活までを総合的にサポートしてくれます。
私たちタビケン留学では、渡航前から帰国までを包括的に支援する「タビケンプライム」というサービスを提供しています。このサービスには、現地での仕事探しをスムーズに進めるためのサポートも含まれています。
具体的な仕事の紹介や斡旋は行っていませんが、現地の採用市場に精通したスタッフが、効果的なCVの作成方法、英語面接の模擬練習、仕事探しのコツなどを丁寧にアドバイスします。これにより、自分の力で安心して希望の仕事を見つけられるようサポートしています。
イギリスのワーホリの仕事に関するよくある質問(FAQ)

ここでは、イギリスのワーキングホリデー(YMS)での仕事探しに関して、よく寄せられる質問とその回答を紹介します。
事前に疑問を解消しておくことで、現地での行動がスムーズになり、安心して仕事探しを進めることができます。
日本での職歴は有利になりますか?
有利になる可能性が高いです。特に、応募する職種と関連性のある職歴がある場合は、即戦力として評価されやすい傾向があります。
たとえば、日本でカフェやレストランでのバリスタ・接客経験があれば、イギリス現地の飲食店で働く際に大きなアピールポイントとなります。同様に、事務職・販売職・専門職(美容師、ITエンジニア、デザイナーなど)の経験も採用時に重視されます。
また、たとえ異業種であっても、日本での社会人経験があること自体が責任感・時間管理・チームワークなどのビジネススキルを持っている証明になります。CV(英文履歴書)を作成する際は、過去の経験を単に列挙するのではなく、応募先でどのように役立つかを具体的に記載することがポイントです。
ワーホリ経験は帰国後の就職で評価されますか?
YMSでの経験が帰国後の就職活動でどのように評価されるかは、企業や職種によって異なります。単に「イギリスに2年間滞在していた」というだけでは、アピールとしては弱い場合もあります。
しかし、その経験を通じてどのような力を身につけたのかを具体的に示すことで、評価につなげることができます。たとえば、「ビジネスレベルの英語力を習得した」「異文化環境で働き、柔軟な対応力や問題解決能力を養った」「自ら目標を設定し、行動して成果を出した」といったエピソードは効果的です。
特に、現地での専門職経験や、困難を乗り越えて結果を残した経験は、グローバルな視点や主体性を持つ人材として高く評価されやすく、将来のキャリアにおいて大きな強みとなります。
トラブルを避けるにはどうすればよいですか?
最も大切なのは、雇用契約書の内容をしっかり確認することです。給与、勤務時間、休日、仕事内容など、すべての条件を理解し、納得したうえでサインをしましょう。口約束だけで働き始めると、後に条件の食い違いが生じた際にトラブルになる可能性があります。
また、前述の通り、キャッシュインハンド(現金手渡し)での雇用は避けるのが安全です。必ず、給与明細(Payslip)が発行される正規の雇用形態を選び、求人サイトやエージェント、信頼できる知人など、正当なルートを通じて仕事を探すようにしましょう。
万が一、職場で不当な扱いや給与未払いなどの問題が発生した場合は、一人で抱え込まずに専門の相談機関(Citizens Adviceなど)に相談することが大切です。相談先では無料でアドバイスを受けられ、法的な手続きや対応方法を教えてもらうことができます。
まとめ:万全の準備でイギリスワーホリでの仕事を見つけよう

イギリスのワーキングホリデー(YMS)は、最長2年間にわたり、ほとんどの業種で就労できる貴重な制度です。このチャンスを最大限に活かすためには、渡航前からの準備が何よりも重要です。
まずは、CV(英文履歴書)やカバーレターを整え、NIナンバーの申請や銀行口座の開設などの手続きを早めに完了させておきましょう。これらの基本準備を済ませておくことで、現地到着後すぐに仕事探しを始めることができます。
イギリスでは、英語力初級者向けの仕事から、専門スキルを活かせる職種まで幅広い選択肢があります。最初から完璧な条件を求めすぎず、自分の英語レベルや経験に合った仕事からスタートし、段階的にステップアップするのが現実的で成功しやすい方法です。
求人サイトやSNS、知人の紹介、留学エージェントなど、複数の手段を組み合わせて情報を集め、積極的に応募する姿勢が理想の仕事に出会う近道です。しっかりと準備を整え、自分らしい働き方をイギリスで実現しましょう。
【参考】
Youth Mobility Scheme visa: Overview – GOV.UK
Workers – Human Resources
National Minimum Wage and National Living Wage rates – GOV.UK
人気記事ランキング
ニュージーランドの都市から
ランキング順に学校を選ぶ
※タビケン留学でのお申し込み者数をもとにランクづけ

















