カナダの生活情報

カナダ人の英語に訛りってあるの? ワーキングホリデーで英語力を伸ばすための『3つの戦略!』

英語を勉強する人にとって、共通の悩みが英語の「訛り」なのではないでしょうか?

実際に、日本語にも関東や関西、東北、九州などの地域によって異なった訛りがあるように、英語にも国や地域、人種などによって、訛りは大きく違います。

そんな中、カナダの訛りは比較的マイルドで、世界で最もキレイな英語として知られていますが、実際にカナダで生活する人たちの英語は本当にキレイなんでしょうか?

他英語圏の訛りの特徴と比較しつつ、なぜカナダ英語が訛りが少なくキレイな英語が話されていて、留学やワーキングホリデーの渡航先として人気があるのか……

その秘密を紐解きながら、現地でキレイな英語を習得するための裏技を紹介したいと思います。

カナダ英語の特徴

みなさんは「カナダの英語」と言われて、どのようなイメージを持ちますか?

カナダ出身の有名人といえば、ジャスティン・ビーバーやセリーヌ・ディオン、アヴリル・ラヴィーンなどが有名です。

しかし、今名前を挙げた有名人が話す英語の特徴も含め、よくも悪くも英語の訛りの印象はあまりないかもしれません。

つまり、カナダ英語とはキレイな英語である前に、訛りが少ない、ニュートラルな英語だと定義することができるのです。

カナダ英語

カナダ英語はCanadian Englishと呼ばれ、アメリカ英語とイギリス英語が混ざっています。例えば、アメリカ式のスペルでは『CENTER』ですが、カナダでは『CENTRE』となり、EとRが逆になるのです。

カナダはイギリス式スペルを採用している単語がいくつかありますが、発音などは日本の学校教育でも標準的に取り入れられているアメリカ式に近く、語学学校などではアメリカ式とカナダ式で講師が違い解説をしてくれるので、英語を学ぶ上で支障はありません。

また、カナダ東部のケベック州ではフランス語が公用語のため、フランス語訛の英語を話す人もいます。

では、カナダ以外の英語圏は訛りがあるのでしょうか?それぞれの特徴を簡単にご紹介しましょう。

アメリカ英語の訛り

アメリカ英語といえば、世界標準の英語とされていますが、実際には州や人種、世代によって多くの種類の訛りがあり、一概にアメリカ英語とカテゴライズすることにはかなり無理があります。

特徴として、はニューヨークなどの東海岸では、話すスピードが早く、前後の単語をくっつけて発音をしたり、特定の組み合わせでは発音しない音があったりと、音声変化の度合いが極端に激しく、他国の英語圏出身のネイティブであっても、理解するのに苦労することがあります。

また、スラングなどのトレンドの入れ替わりも激しいので、アメリカ英語を話せればクールですが、習得をするのが難しいのも特徴です。

イギリス英語の訛り

イギリス英語もアメリカ英語と同じく、イングランド・スコットランド・ウェールズ・アイルランドなどの地域によって、かなり違った訛りがあります。

アメリカ英語と比較をすると、『t』をはっきり発音したり、単語末尾の『r』は発音しないなど、日本人が苦手な音声変化やマウスポディションが少ないので、取っ付きやすいかもしれません。

イギリスは英語発祥の国であり、その発音は高貴な雰囲気があるので、イギリスの英語が好きだという「イギリス英語フェチ」も存在?し、その影響もあってか、最近ではイギリスを舞台にしたNetflixの作品も増えてきたので、イギリス英語が前よりも身近なものになってきているのではないでしょうか?

オーストラリア英語の訛り

ワーキングホリデーや留学の人気国として、よくカナダと比較をされるオーストラリアですが、英語の訛りはかなり強いので注意が必要です。

わかりやすい特徴としては、Aを『アイ』、CAを『カ』と発音することから、TODAYは『トゥダイ』、CAN’Tは『カント』となります。

また、歴史的に大自然の中で暮らしてきたオージーたちは、口の中にハエや砂埃が入らないように、口を閉じたまま話す習慣があり、モゴモゴと話すことから「レイジーイングリッシュ」と呼ばれ、聞き取ることに苦労することがあります。

シンガポール英語の訛り

シンガポールは主に中国系とマレー系の人たちで構成されているため、英語の発音も中国語やマレー語の影響を大きく受け、独自の進化を遂げてきました。

シンガポールの訛りは『SINGLISH(シングリッシュ)』と呼ばれ、中国語のアクセントが強く、テンポ感もかなり早いので、聞き取りづらいと感じますが、慣れれば日本人には理解しやすいという側面もあります。

但し、文法の時節などの定義が曖昧で、通じてしまえばOKというようなノリで話されているので、正しい英語をきちんと習得したい人にとっては、あまりよい環境ではないのかもしれません。

フィリピン英語の訛り

フィリピンは7,000以上の島で構成される島国で、島によって使用される言語が違うため、公用語として英語が広く浸透しています。

英語ネイティブではありませんが、小学校入学時からずっと英語での教育を受けてきているので、英語への抵抗感はなく、子どもから大人まで、洋画を字幕なしで観たり、英語の曲を正しい発音で歌うことができます。

アクセント(正しいマウスポディションで音を発声できるか)には大きな問題はありませんが、どちらかというとイントネーション(文章全体の抑揚や高低の調子)に癖があり、すこしもっさりした雰囲気があります。

カナダでワーキングホリデーをすれば英語力は身に付く?

発音の美しさで、カナダへ留学を検討する方も多くいらっしゃいます。

そこでよく聞かれるのは「ワーホリでカナダへ1年間留学すれば、ある程度の英語力は身に付くのでしょうか?」という質問。

残念ながら、答えはNOです。ワーホリをするだけでは、英語力は身に付きません。それはなぜなのでしょうか?

英語を0から習得するには2,200時間

アメリカ国務省の外交官養成局が、英語ネイティブが日本語を習得するのにかかる時間を公表しています。日本語は4つのカテゴリーのうちIVに属し、「英語を母国語とする人にとって非常に難しい言語」とカテゴライズされ、習得には2,200時間が必要としています。

これは日本語ネイティブが英語を習得するのにかかる時間と思ってよいでしょう。1日1時間勉強に当てた場合、6年かかる計算になってしまいます。

しかし、これは0から学習した場合の時間です。

日本人は中学・高校の英語で1,200時間費やしていると言われおり、社会人の英語習得時間は1,000時間と言われています。とはいえ、1年間という短い期間のワーホリで、1,000時間の学習時間を確保するのはかなり難しいと言えるでしょう。

帰国後のキャリアプランがない

「海外での生活を経験してみたい」「英語を身に付けたい」というのはカナダでワーホリをする人の共通の目的ではないでしょうか。

しかし、帰国後のキャリアプランを明確に描けていない人は多く、カナダでなんとなく楽しく過ごしてしまい、結果的に英語が身に付かない、というケースも少なくはありません。

では、カナダでワーホリをしても英語は身に付かないのか?と言えばそうではありません。1年間という限られた時間の中で英語力を伸ばす方法は確実にあるのです。

留学前にTOEIC600レベル到達を目指そう!

「えっ、カナダ渡航前にTOEIC600点?」と驚く人も多いかもしれません。しかし、ワーホリの1年間で本格的な英語を身に付けるには、TOIEC600点レベルは到達しておきたいポイントなのです。

TOEIC600点は、『長文が聞き取れ、英語で意見が言えるようになる』状態で、日常生活には困らないレベルです。基礎的な文法や日常会話をするには十分な語彙がある状態なので、現地でアウトプットを繰り返せば英語が伸びていく段階になります。

カナダでワーホリをするなら、まずは留学前にTOEIC600点を目指してみましょう。また、ワーホリが終わった頃には、TOEIC800点レベルを目指せるようにしておきましょう。

ここまで身につけておくと、帰国後に外資系企業にエントリーできるなど、英語を使ったキャリアの可能性が一気に開けてきます。

留学するとTOIECスコアが下がる?

「留学するとTOIECスコアが下がる」という話を聞いたことはありませんか? このように言われる理由としては、TOEICの測定が『聞く力』と『読む力』に限定されており、『話す力』を測定していないからだと言われています。

TOEIC用に勉強して、読み書きができても話すことができない。だから、逆に話すことがメインの実践英語を行うことでTOEICの点数が下がると言われているのです。しかし、これは大きな間違い。

第一言語(母語)と第二言語(外国語)では、言語習得のメカニズムは大きく異なります。英語を第一言語として身に付ける場合は「聞く→話す→読む→書く」の順で言語を習得します。しかし第二言語として身に付ける場合の習得順は「聞く→読む→話す→書く」となります。

つまり、『聞く・読む』が先で、『話す・書く』が後ということになります。

渡航前にTOEICで基礎を構築してから、現地でのアウトプットを通じた実践することが最も効果的な学習順序なのです。

英語レベル別!カナダのワーホリで英語力を向上させる戦略!

カナダでワーホリをする際に、より効果的に英語力を向上させるためにはどうしたらよいでしょうか? ポイントは、現在の自分のレベルに合わせた学習をすること。高すぎず、低すぎない目標で、留学前の準備を進めましょう!

英語初心者の場合

英語が初心者の場合「海外で生活する」ということでいっぱいいっぱいになってしまいます。

カナダ現地の語学学校は世界中から人が集まってきており、ヨーロッパや中南米など英語と同じラテン語をルーツとした言語を話す生徒が多いのも特徴。

そういった状況の中では、英語初心者だと、授業についていくことができず、英語のトラウマを抱えてしまうこともあります。

では、英語超初心者が少しでも英語力を向上させるにはどうしたらよいでしょうか?
もちろん、TOIECを600点レベルまであげておくのは一つの手段ですが、日本国内で自分を厳しく律しながら独学でTOEIC学習をするのは簡単ではありません。

でも大丈夫。そんな英語初心者の人たちは、フィリピンとの2カ国留学を検討しましょう。

フィリピン留学はカナダ留学よりもコストが安く、マンツーマンクラスを主体とし、英語学習に没頭できる環境がああります。留学の最初にフィリピンで基礎を徹底的に習得し、次にカナダで実践をしていくことで、1年間というワーホリの期間の中で、パフォーマンスを最大化させることが可能になります。

英語中級者の場合

1人でも海外旅行に行くことができる、時間をかければ外国人との意思疎通ができるという、英語中級者の方の場合は、日本国内でまずはTOIEC600点の取得を目指して、インプット学習を強化しましょう。

ワーホリに向けてより実践的な英会話にチャレンジしたい気持ちはわかりますが、英語はインプットとアウトプットの両輪があって、はじめて前進できるものです。現地に行った時に戦えるだけの、英語の基礎体力つくりを日本国内で取り組み、渡航後は思いっきりアウトプットをするのが効率的です。

そして、現地では最初から働こうとせず、まずは数週間でもいいので現地の語学学校に通いましょう。語学学校で同じ第二言語として英語を学ぶクラスメイトを持つことで、情報交換ができるほか、辛い思いをした時に励まし合える仲間ができるのは、とても大きなアドバンテージになります。

また、英語圏に飛び込んだからといって、なかなかネイティブスピーカーとの接点を持つことは難しいので、まずは非日本語話者とのコミュニケーションを通して、英語のアウトプットの練習を積むようにしましょう。

英語上級者の場合

英語上級者であれば、1年間という限られた期間の中で、どれだけのことを達成できるかを考えましょう。留学前の準備としては、現地でいかにスムーズに行動できるようになるかのイメージを持ち、具体的な準備をすることです。

英語の勉強としては、オンライン英会話などを利用して、カナダ人講師のレッスンを受け、カナダの英語に慣れておくのもよいでしょう。

また、現地での就労ビザや永住権の取得ができるのか、そのためにどういった資格が必要になるのかを精査して、計画的に行動を起こすことをおすすめします。

ワーキングホリデーが始まってから、カナダ現地でできる英語学習法

実際にワーホリが始まり、カナダで生活し始めてからの英語学習はどんな方法があるのでしょうか。よくありがちな失敗パターンなども含めてご紹介いたします。

『質の良い』語学学校に、毎日通う

まず第一に、語学学校に行き、毎日授業を受けることです。いきなり働こうとする方もいますが、やはり最初は語学学校でしっかりと勉強することをオススメします。語学学校はピンからキリまでありますので、なるべく質の高い学校に通うことがポイントです。

安価な語学学校もありますが、生徒や講師の質が悪いこともありますので、気を付けてください。

日本語環境から離れる

海外に行くと、言葉が通じず、どうしても身近な日本人に頼りたくなります。慣れない環境での日本人はとても親近感を覚えるものです。

しかし、ここに依存してしまうとせっかくカナダへやってきたのに、元の木阿弥。日本と同じ生活をすることになり、英語力を身に付ける事が難しくなります。留学前から予め日本語環境には依存しないという気持ちを持ちましょう。

日本語環境から離れると、英語に触れる機会を最大化させることができます。友達は、語学学校で出会った日本人以外にするか、日本人でも英語でのコミュニケーションを必須としましょう。

英語を使った仕事をする

意外と日本語が使える仕事がカナダにはあります。日本食レストランや日本向け食品店などでは日本人を積極的に採用しており、英語を使わない仕事の方が簡単に見つかってしまいます。

応募や採用のハードルが低いので、多くのワーホリは日本語を使う仕事に流れてしまいがちですが、せっかくカナダに来たのですから、英語を使った仕事をしましょう。

仕事はすぐには見つからない、という覚悟をもって、英語を使った仕事を見つけるまでは履歴書を配り歩く覚悟で挑みましょう!

結論:カナダのワーキングホリデーで語学力を身に付けるには事前学習と現地での過ごし方が鍵!

カナダでワーホリをする場合の語学力の伸ばしかたは3つ。
・留学前にTOIEC600点を取得すること
・自分のレベルに合わせて、留学前の英語学習の準備をすること
・現地では日本語環境から離れ、英語を使った仕事を必ず見つけること

これらを事前に自分の中で約束事として持っておけば、留学してからの英語学習の身に付き方に大きな差が出てきます。カナダでのワーホリを通して英語力を身に着け、望んでいた人生を手に入れましょう!

カナダでワーホリをするかどうか迷っている、学校選びに迷っている、そんな方は、学校選びのプロであるカナダ留学ワールドまでぜひご相談ください。

 

 

この記事を監修した人

諸澤 良幸

諸澤 良幸

株式会社Morrow World 代表取締役社長

日本内閣府認定 NPO留学協会 RCA海外留学アドバイザー
オーストラリア政府認定PIER QEAC留学コンサルタント資格保有
JAOS 一般社団法人海外留学協議会 加盟

4年制大学法学部を卒業後大手レジャー企業に就職。複数の新規店舗立ち上げや人事業に従事した後、退社し26歳で単身海外留学。海外での英語学習と海外現地企業での管理職経験を経て2015年に株式会社Morrow Worldを設立し留学エージェントサービスを提供開始。2024年時点で9年以上留学エージェントを運営しており、「サポート無料留学エージェント」や「2カ国留学」の先駆けとして留学サポートを提供。
2020年6月にはオンラインに特化した英語コーチングサービスENGLEADを開始、2023年からは学研教室オーストラリアのFC本部の運営会社の代表取締役にも就任。
現在世界8カ国、約100名のスタッフと共に、世界で羽ばたく子どもから大人に向けて幅広く教育関連サービスを提供している。
JAOS 一般社団法人 海外留学協議会

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