カナダのIT留学特集!メリット・デメリット、内容、費用、学校、卒業後のキャリア
今更の質問かもしれませんが、あなたはITについてご存じですか?
ITといえばインターネットのイメージが強いですが、ITのI(アイ)はInformationの略。つまり情報という意味で、インターネットのI(アイ)ではありません。IT=Information Technologyは直訳すれば情報技術で、情報処理をする技術全般を指しています。
現在はITのニーズが高いというのは何となく感じているかもしれませんが、ITにはどのような種類があって、なぜニーズが高いのか、までは意外と知られていません。そして、カナダでITを学べることはもっと知られていません。
本記事では、日々成長と進化をするIT業界について、カナダで学ぶIT留学のメリット、デメリット、費用や学校紹介、そして卒業後のキャリアまで徹底解説します。
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IT留学とは?
IT留学とは情報処理をする技術全般を学ぶ留学のことです。
今は世界のどこを見渡しても、情報処理をするための技術のほとんどはインターネットやコンピューターで行われているため、結果として学ぶことはインターネットスキル中心になります。
ご存じのように、普段の生活でインターネットを使わない日はないくらい、インターネットは現代人の日常となっています。スマホに関しては誰もが毎日使用していて、ほとんどの人がアプリやSNSを利用しています。
ITは日本のみならず、その専門技術があれば海外移住や就職が有利になるくらい世界中でニーズが高まっています。留学でITの技術を身につければ、英語も同時に身に付き、グローバルな人材になれそうですが、はたしてそうでしょうか。
カナダIT留学の4つのメリットと2つのデメリット
カナダのIT留学にはメリットもデメリットも存在します。IT留学を検討する際には、メリット・デメリットを理解したうえで動くようにしましょう。
これから、カナダIT留学の4つのメリットと2つのデメリットをお伝えします。
カナダIT留学のメリット①:ITを学ぶ環境が整っている
もともとITの先進国といえばアメリカ、中国でしたが、最近ではインド・中東・北欧・ヨーロッパ圏など世界中の多くの地域でIT業界が発展しています。そして、カナダもIT業界が発展している国のひとつです。
カナダにITのイメージがない人も多いかもしれませんが、カナダにはAmazonやMicrosoftなどの有名企業も進出しており、日本でも使われることが多くなった世界的なビジネスチャットSlack(スラック)はカナダで開発されています。
カナダのIT留学では、今まさに発展真っ只中のカナダのIT技術を存分に学ぶことができます。また、IT系の企業とのコネクションが強いため、インターン就労での実践的な学びを得ることもできます。
カナダIT留学のメリット②:きれいな英語で学べる
カナダは世界で一番英語のアクセントがきれいだという人も多く、講師の多くは現地に住むカナダ人もしくは移民してカナダに長く住んでいる人です。
カナダの英語のアクセントがきれいな理由は諸説ありますが、イギリス植民地時代が終わりをむかえ、お隣のアメリカからの移民が増えることにより、イギリス・アメリカなまりが混ざり、双方に聞こえやすい中間のアクセントになったという説が有力とされています。
いずれにしてもきれいな英語で授業を受けられるというのは学びやすく、授業のなかできれいで正しい英語を習得できるというのは一石二鳥のメリットといえます。
カナダIT留学のメリット③:移民大国で外国人に慣れている
カナダは以前より移民を積極的に受け入れている国です。そのため、必然的に多国籍文化になり、現地のカナダ人は私たち日本人を含めた外国人に慣れている人たちばかりです。
様々な国、価値観の人がいることを寛容に受け入れてきた国民性ですので、学校で学ぶ際に差別も少なく、自分が外国人であることの不利益を被ることはほぼありません。
また、多国籍な人たちと学ぶことで、多種多様な文化・価値観に触れることができ、世界中で通用するグローバルな視野やコミュニケーション能力を培うことができます。
カナダIT留学のメリット④:海外就職、永住のチャンスがある
前述した通り、カナダは移民の受け入れに寛容な国です。なかでもITやWEB業界は今もっとも勢いがあり、需要が高い分野のひとつのため、外国人の移民を含め、国を挙げてITのスペシャリスト確保に動いています。
海外就職や永住権取得は狭き門といわれていますが、カナダのIT留学は、ほかの分野と比較してチャンスが広がっています。
ここまではカナダIT留学の4つのメリットについて触れてきましたが、次は2つのデメリットについてお伝えします。
カナダIT留学のデメリット①:留学で必要な費用が高い
IT留学は専門的な分野のため、学ぶ期間は1年から2年かかる場合が多く、その分授業料も高くなります。
また、最近ではカナダの物価も高騰していて、それに加えて円安が進んでいますので、日本人留学生は数年前よりも留学の総費用が上がっている状態です。この留学費用をおさえるためには2つの方法があります。
ひとつは現地で就労すること。IT留学は公立のカレッジで学ぶことができ、就学中は週20時間まで現地で就労できます。時給の高い(最低時給約1,500円)カナダでアルバイトをして、生活費を賄うというのが留学費用をおさえる方法のひとつです。
そしてもうひとつはcoopビザを利用するという方法です。coop留学に関しては後ほど詳しくお伝えしますが、就学の一環として就学期間の半分を現地企業で働き、有給インターンとして収入を得ることができますので、中盤以降は生活費以上の収入を得ることができます。
留学費用が高いというのは事実ですが、現地就労という方法をうまく使えば、ほかの国のIT留学より費用をおさえることも可能です。
カナダIT留学のデメリット②:求められる英語力が高い
カナダのほかの専門コース、ホスピタリティやビジネスと比較しても、カナダのIT留学の入学条件になる英語力は高めに設定されています。
理由としては、IT・プログラミングの言語は専門的なものが多く、日常的な英語くらいは分かっていないと、専門的な内容まで理解が難しいからです。
とはいえネイティブ並みの英語力まで求められるわけではなく、語学力が不足している場合は一定期間語学学校に通うことで入学が認められるケースがほとんどです。
英語力があるに越したことはありませんが、現時点で英語力が不足しているからといって入学自体ができなくなるということではありませんのでご安心ください。
カナダIT留学で学べること
カナダのIT留学は専門分野ごとに細分化されています。また、学べることはITに限らずITを使用したビジネスやマーケティングなど広範囲にわたっています。
以下、カナダのIT留学で学べるものの一部を紹介します。
≪カナダIT留学で学べるもの≫
- ソフトウェア
- プログラミング
- デジタルマーケティング
- ITの最新技術とIT業界の動向
- HTML、Java、C言語など
- ネットワーク構築
- アルゴリズム設計
- アプリ開発
- SNS
- オンラインビジネスの法律、管理
- 情報管理、統制など
ほかにも多くのコースがあり、内容は多岐にわたっています。自分が希望する学校で何を学べるかは事前に確認しておきましょう。
カナダIT留学を学ぶ2つの方法と費用
カナダのIT留学を学ぶ方法には2つあります。ひとつは公立のカレッジで学ぶ方法。もうひとつはcoop留学で専門学校に行く方法です。この2つには大きな違いがあります。これからその2つの学び方についてご説明します。
カナダIT留学を学ぶ方法①:公立カレッジ 学費:年間約140~200万円
カナダで専門的にITを学びたいのであれば公立カレッジをおすすめします。カレッジであれば最新技術を学ぶための設備が整っていて、恵まれた環境で専門知識やスキルを深く学ぶことができます。
その分就学期間が長く、1〜2年間は学ばなければいけない場合がほとんどです。また、設備が整っている分授業料もほかのコースと比べて高めになっていて、学費だけで1年140〜200万円程度必要になります。
しかし、公立カレッジのITコースを修了すると、ポスト・グラデュエーション・ワーク・パーミット、略してポスグラという就労ビザの一種が取得できます。
ポスグラは通常は通学した期間と同じ期間の就労ビザを取得することができますが、2年間の公立カレッジを卒業した場合、最長3年間のポスグラが取得可能です。
現地の公立カレッジを卒業し、3年間就労できるビザを持っている場合、現地での就職や永住権取得に有利になります。かつIT系のコースは需要が高いため、現地就職や永住権取得の可能性はより高まるといえます。
カナダIT留学を学ぶ方法②:専門学校(coop留学)学費:年間約80~100万円
カナダでIT留学を学ぶもうひとつの方法にcoop留学があります。カナダではITを学べる専門学校も多く、就学期間の半分を座学、半分を有給インターンの就労というcoop留学を取り入れている学校が多いです。
coop留学の最大のメリットは留学費用をおさえられること。専門学校のため公立カレッジと比較すると学費は安く、しかも就学期間の半分は有給インターンで現地企業で働けるため、中盤以降は現地でかかる生活費よりも収入が上回ります。
さらに前半の就学中も週20時間までであればアルバイトもできるため、現地就労による収入で、留学費用を大きくおさえられます。
就学期間は有給インターンを含めて1年未満というコースもあり、公立カレッジと比較するとかかってくる学費は段違いに安くなります。
しかし、座学で学べる期間は公立カレッジと比較して短く、公立カレッジほどITのことを深く学ぶことはできません。また、ポスグラの対象外になりますので、よほどの運と実力がないと永住はおろか、現地就職もかなり難しいです。
coop留学で現地就職を狙う場合、短い期間の有給インターンで大きな評価をもらう必要があります。就職したい企業で働く(評価してもらう)期間を長くするために、ワーホリを後にとっておいて、coop留学が終わってからワーホリビザを取得するという手もあります。
いずれにしても公立カレッジと比較した場合は、永住も現地就職も簡単ではないということは覚悟しておかなければいけません。
カナダIT留学:公立カレッジとcoop留学の比較
以下、まとめとしてカナダIT留学の2つの方法、公立カレッジとcoop留学を比較した表になります。
≪公立カレッジとcoop留学(専門学校)の比較≫
| 公立カレッジ | coop留学(専門学校) | |
| 費用 | 年間約140~200万円 | 年間約80~110万円 |
| 期間 | 1~2年間 | 半年~2年間 |
| 就労 | 週20時間可能 | 週20時間(就学中)+週40時間(有給インターン中) |
| 就学 | 深く広く学べる | カレッジよりは狭い範囲 |
| 永住、現地就職 | 現実的に狙える | 難しい |
どちらも一長一短ありますが、将来的に永住、現地就職を本気で狙っている人は公立カレッジ、費用をおさえてIT留学をしたい人はcoop留学といえます。
カナダIT留学の英語力
IT留学で学校に入学するためには英語力が必要です。これは公立カレッジもcoop留学で専門学校に入る場合も同じことがいえます。
基準となる英語力はおおよそIELTS5.5以上。TOEICでいえば600〜700点くらいの実力がないと厳しいです。また、IELTSはスピーキングのスコアもあり、TOEICよりもスピーキング力が求められます。
公立カレッジでTOEICを採用している学校はほとんどありませんので、カナダでIT留学をする場合、IELTSは避けて通れないと思ったほうがよいでしょう。IELTSは日本でも受験できますので、公立カレッジでIT留学をする人は一度受験をしてみましょう。
また、coop留学の場合は、学校によってはオンラインテストで合格すればIELTSスコアを免除してくれるところも多いです。TOEICスコアを入学条件として認めてくれる学校もありますので事前に確認しましょう。
30代でもできる!coop留学で費用をおさえてIT留学
費用をおさえられるcoop留学についてはさきほどお伝えしましたが、coop留学もワーホリ同様に年齢制限があるのか?というのが気になるところです。
結論、coop留学に関しては年齢制限がありません。30代以上の人もご安心ください。また、20代の人もあえてワーホリビザを使わずcoopビザでIT留学をするという人もいます。
ワーホリビザはその国で一生に1回しか使うことができません。カナダのワーホリビザを使った場合は、カナダでのワーホリは一生できないのです。
そのため、大学生の人はcoopビザを使用しておくことで、大学卒業後にワーホリビザをとっておくことができます。
また、現地就職を狙う場合、coop留学でコネクションを作り、ワークビザをだしてくれるかもしれない企業に目星をつけて、その企業にワーホリで働かせてもらい現地就職を狙うという手もあります。
IT留学を学ぶのにcoopビザで費用をおさえられる国は世界でもカナダだけですので、coopビザは選択肢として覚えておいて損はありません。
カナダIT留学・おすすめの学校3選
ここではカナダIT留学におすすめの公立カレッジ2校とcoop留学でおすすめの専門学校を1校紹介します。
おすすめの学校①:Humber College(ハンバーカレッジ)
- 区分:州立カレッジ
- 場所:トロント
- 費用:年間約140万円~
Humber College(ハンバーカレッジ)はトロントにあるカナダの州立カレッジでもっとも高い就職率を誇る、現地就職狙いの人にうってつけのカレッジです。
就労に直結する知識、スキルを徹底的に習得させることに重きを置いているため、IT業界からの評価が非常に高く、高い就職率につながっています。
メディア、WEBデザイン、コンピューターサイエンスなど20以上のコースがあり、多くの選択肢の中から幅広く専門的な分野を学ぶことができます。
おすすめの学校②:British Columbia Institute of Technology(BCIT)
- 区分:州立カレッジ
- 場所:バンクーバー
- 費用:年間約150万円~
British Columbia Institute of Technology(BCIT)はBC州での就職を得意とするBC州では一番の就職率を誇る公立カレッジ。
企業との連携が強く、企業の幹部・技術者など長年の実績経験のあるプロが実践的に教えてくれます。また、カレッジとして企業との連携による研究や開発も行っていて、対外的な評価も授業の質も非常に高い学校です。
おすすめの学校③:Tamwood International College(タムウッドインターナショナルカレッジ)
- 区分:専門学校(coop留学)
- 場所:バンクーバー、トロント
- 費用:年間約90万円~
Tamwood International College(タムウッドインターナショナルカレッジ)はバンクーバーとトロントに校舎を構える専門学校です。
Tamwood Language Centresという語学学校と同じ経営母体のため、英語力が不足している場合は一定期間語学学校へ通うことで、そのまま専門学校のTamwood International Collegeに入学することができます。
公立カレッジに比べると学べる範囲は狭くなりますが、Tamwoodでは主にITを駆使したデジタルマーケティングについて専門的に学びます。
授業内容としては、まずマーケティングの基礎を学びます。そして、デジタルマーケティングの構成やつながり、ウェブデザインやSNSなども駆使して顧客獲得につなげていく方法など、ITを駆使したマーケティングに特化した内容になっています。
就学期間は約1年で、24週間は座学、24週間は有給インターンになります。公立カレッジと比較すると学費もおさえられ、現地での収入も見込めますので、ITを駆使したマーケティングに興味のある人は検討してみましょう。
カナダIT留学卒業後のキャリア
卒業後のキャリアは人それぞれですが、IT留学を修了した人は、やはりIT関係の仕事に就く場合が多いです。以下、カナダIT留学卒業後のキャリアの例となります。
≪カナダIT留学卒業後のキャリア≫
- ソフトウェアエンジニア(Software Engineer)
- ITコンサルタント(IT Consultant)
- WEBデザイナー(Web Designer)
- WEBデベロッパー(Web Developer)
- JAVAデベロッパー(JAVA Developer)
- データベースアナリスト(Database Analyst)
- プログラマーアナリスト(Programmer Analyst)
- クオリティーアシュアランスアナリスト(Quality Assurance Analyst)
- ビジネスアナリスト(Business Analyst)
- システムアドミニストレイター(System Administrator)
- ネットワークスペシャリスト(Network Specialist)
帰国後に日本で就職、カナダ現地就職、カナダ以外の国での就職、フリーランスへ転身、など。その人のスタイルや価値観で働く場所やスタイルは異なります。留学中に自分の働く場所、働くスタンスも考えておきましょう。
まとめ
日本にとどまらず、世界中で需要が高いIT業界、そしてカナダのIT留学についてお伝えしましたがいかがでしょうか。ITが世界的に求められている業界であるのと同時に、カナダでもIT留学が十分に学べるということが分かっていただけたと思います。
カナダのIT留学を検討する場合は、そのメリットとデメリットを理解し、デメリット面を解消できるのであれば本格的に準備を進めましょう。また、公立カレッジとcoop留学の比較もしっかりしたうえで、どちらの方法でIT留学を学ぶほうがよいかもよく検討してみましょう。
幅広く専門的に学び、現地就職や永住を本気で考えたいのであれば公立カレッジ、費用をおさえてITを学びたいのであればcoop留学がおすすめです。
専門分野であるITをカナダで学ぶことによって、将来のキャリアの可能性も大きく広がります。専門知識だけでなく、英語力やグローバルな視野、コミュニケーション力を身につけることも可能です。
今後もますます期待されるであろうIT分野で活躍してみたい人は、カナダでのIT留学を本気で考えてみましょう!あなたの将来のキャリアにつながる留学ができることを心から祈っています。
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