【徹底解説】ビクトリア留学ってどうなの?基本情報とメリット・デメリット

バンクーバー近郊の英国文化漂う魅惑の都市ビクトリア。イギリス統治時代を感じさせるビクトリア様式の建物や美しい花が咲き誇る庭園から「花の都」や「ガーデンシティ」ともいわれています。

たたずまいだけではなく、文化、風習、食べ物にいたるまでイギリスの影響を受け、その穏やかな雰囲気や過ごしやすい気候から、カナダ人が住みたい街として現地でも人気のある都市です。

この記事では、ビクトリアの基本情報やビクトリア留学だからこそできること、ビクトリアを留学先に選ぶメリット・デメリット。そして今話題のCo-op留学やワーホリについての情報も含めて徹底的に解説していきます。

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ビクトリアってどんな街?ビクトリアの基本情報

〈ビクトリア基本情報〉

正式名称 :Victoria
人口 :約10万人
面積 :約20平方キロメートル
日本との時差 :-17時間(サマータイム時〔3月中旬~11月上旬〕は-16時間)

ブリティッシュコロンビア州の州都ビクトリア。ブリティッシュコロンビア州最南端の主要都市でバンクーバー島の南端に位置しています。気候が温暖で過ごしやすく、春から夏にかけて街中が色鮮やかな花に囲まれることからガーデンシティと呼ばれています。

ビクトリアの影響を受ける地域まで含めた都市圏人口では40万人弱。日本だと人口がもっとも少ない島根県(約55万人)よりも少なく、カナダの主要都市の中では小さな都市になります。(参考:日本都道府県情報

ビクトリアはブリティッシュコロンビア州の州都であり、州行政の中心都市。かつてイギリス領だった影響から街の雰囲気、建物、文化、慣習、グルメなど、いたるところに英国文化を感じることができます。アフタヌーンティーなど英国文化の慣習があるのもビクトリアならではの特長と言えます。

カナダの主要都市では最も気候が温暖で治安もよく、穏やかで過ごしやすいところから、カナダ人が住みたい街として話題にあがるほど現地では人気のある都市です。

主要産業は観光業。ツアーガイド、リゾートホテル、観光地のチケット売り場、カフェなどのサービス業の仕事が探しやすい傾向にあります。

ビクトリア留学だからできることトップ3

現地カナダ人も住みたい都市ビクトリアだからこそできることがあります。ここではビクトリア留学だからこそできることを3つ厳選し、お伝えいたします。

ビクトリア留学でできること① 英国文化を肌で感じることができる

ビクトリアといえば英国文化。カナダにいながら英国独特の雰囲気や文化を感じたい人にとって、ぴったりの街と言えます。

アフタヌーンティー、美しい庭園が広がるガーデン文化、ビクトリア調の建物、フィッシュアンドチップスなど英国を感じさせるグルメなど街全体から英国を感じることができます。

英国を感じさせる建物の代表といえば、敷地内にバラ園もある優雅な外観のブリティッシュコロンビア州議事堂。ネオ・バロック様式の建物が夜になるとライトアップされ、ビクトリアらしい雰囲気を感じさせます。

ほかにも英国風の建物、おしゃれなカフェ、レストランも多く、街全体がコンパクトで、小さなイギリスと表現する人もいるほどです。

カナダとイギリスの文化の融合を肌で感じることができるのは、ビクトリア留学ならではです。

ビクトリア留学でできること② カナダ随一の過ごしやすい気候でリラックスした留学ができる

寒いイメージのあるカナダですが、ビクトリアはカナダ主要都市の中で最も温暖で過ごしやすい都市です。

同じブリティッシュコロンビア州のバンクーバーもカナダの中では比較的温暖といわれていますが、雨が多いことでも知られています。ビクトリアは晴天率がバンクーバーより高く、雨に悩まされることも少ないです。

冬になっても例年気温が0度を下回ることはありません。雪が降ることもほとんどなく、夏も湿度が低く、30度を超えることはないため、ほとんどの人が日本より過ごしやすいと感じるはずです。

過ごしやすい気候に加えて街全体が穏やかな雰囲気で、毎日リラックスして生活することができます。ストレスフリーな留学スタイルこそがビクトリア留学ならではといえます。

ビクトリア留学でできること③ バンクーバーとビクトリアのいいとこどりができる

同じブリティッシュコロンビア州のバンクーバーは気候は温暖ですが日本人が多く、日本人が少ない環境で留学したいという人にとって、悩ましいポイントのひとつになります。

しかし、ビクトリアは日本人が少ないので、温暖な気候の都市に住みたいけど日本人が多い都市は避けたい、という人にとってはうってつけの環境といえます。

バンクーバーまではフェリーで約1時間の移動距離のため移動もしやすく、日本人が少ないビクトリアで生活し、週末はバンクーバーに遊びに出かけるということもできます。

生活は日本人の少ないビクトリア、週末や長期のお休みには人気のあるバンクーバーへプチ旅行、と2都市を気軽に楽しめるのはビクトリアならではです。

ビクトリア留学のメリットとは?

現地のカナダ人も住んでみたい都市に選ぶビクトリア。ビクトリアはなぜ現地で支持を得られるのでしょうか。そしてビクトリア留学をするメリットとは何でしょうか。ここではビクトリア留学のメリットをいくつかご紹介いたします。

ビクトリア留学のメリット① 日本人が少なく、ネイティブが多いため英語環境が作りやすい

英語環境を作るため、日本人が少ない都市に留学してみたいという人は多いと思います。しかし、留学でメジャーな都市は日本人が多くなる傾向があり、カナダでいえばバンクーバー、トロントは日本人が多いです。

ビクトリアはバンクーバーやトロントと比較してネイティブの割合が高く、現地カナダ人の8割程度がネイティブといわれています。ホストファミリーがネイティブの家族である可能性も高く、日常生活からきれいな英語を学ぶことができます。

また、同じブリティッシュコロンビア州のバンクーバーに人気が集中している影響もあり、日本人が少なく、バンクーバーと比較すると街で日本人に遭遇する割合は低いです。

どの国・都市であっても語学学校は英語を学びにきている留学生ばかりなので、生徒の会話はネイティブでない人同士の会話になります。ビクトリアであれば学校を離れた日常生活でネイティブと話したり、ネイティブのきれいな発音を聞く機会が多いため、語学学校以外で英語を学べる機会が多いといえます。

また、日本人が少ないということはそれだけ日常で英語を使わざるを得ない環境になります。英語環境を作りたいという人にとって、日本人が少なくネイティブの割合が多いというのは大きなメリットといえます。

ビクトリア留学のメリット② 英国と自然を感じさせる観光スポットとイベントが楽しめる

英国文化が根付いた街ビクトリア。そのビクトリアで楽しめる観光スポットやイベントもカナダのほかの都市とはひとあじ違います。

ビクトリアのおすすめ観光スポット、イベントを一部紹介いたします。

≪おすすめスポット≫

・インナーハーバー THEビクトリアという雰囲気が味わえるビクトリア観光の代表。屋台、クラフトショップ、散策路、水面に映る州議事堂。カヤック、ホエールウォッチング、水上飛行機などのアクティビティも楽しめます。

・ロイヤルブリティッシュコロンビア博物館 1階は受付、カフェ、IMAXシアター。2階と3階にはブリティッシュコロンビア州の自然史や人類史の100万点以上の展示物があります。大迫力の巨大マンモスなども展示されています。

・ブッチャートガーデン ビクトリアの観光写真でもよく使用される定番のスポット。イタリアン庭園、日本庭園、バラ園などガーデンシティと呼ばれるビクトリアの魅力がつまっています。

・クレイダーロック城 かつての炭鉱王が妻のために建設した英国を感じさせる大邸宅。英国の雰囲気が漂う観光スポットです。

・ビーコンヒル公園 ビクトリア市民の憩いの場。200エーカーの敷地には遊歩道、野球場、庭園などもあり、アヒル、クジャク、リスなどの動物も棲んでいます。

≪イベント≫

・ウィスキーフェスティバル 1月開催。陽気なカナディアンとビクトリア蒸留酒を楽しんで冬を乗り越えるお祭り的なイベントです。

・ビクトリア映画祭 2月開催。10日間にわたり行われ、ドキュメンタリーやショートムービーなど種類も豊富。

・ビクトリアビールフェスティバル 3月開催。ビクトリア現地料理と一緒に地ビールを飲める、ビール好きにはたまらないイベント。

・桜まつり 3月から4月開催。花の街ビクトリアらしいイベント。淡い色の桜から濃い美しい桜まで街がピンク色に染まります。

・ジャズフェスト 6月開催。インナーハーバーを10日間にわたりジャズ一色に染めるイベント。多彩なジャズミュージックで、ジャズを知らなくても楽しめます。

ここに紹介した以外にもビクトリア観光スポットやイベントはまだまだあり、小さな街だからこそ人との距離も近く、ビクトリア留学ならではの楽しみ方ができます。

ビクトリア留学のメリット③ 住みやすい温暖な気候

カナダといえば厳しい冬の気候を思い浮かべる人も多いと思います。実際にカナダ東側の有名都市トロントやモントリオールでは冬は非常に厳しく、マイナス10度を下回る日も珍しくなく、例年雪も積もります。

しかし、ビクトリアは西海岸に位置し、暖流の影響を受けているため、冬でも気温が0度を下回ることがほぼありません。バンクーバーよりも南に位置しているため、バンクーバーと比較してもさらに温暖で晴天率も高く、カナダの主要都市では最も過ごしやすいといわれています。

夏は日本より気温も湿度も低く、日本と比較しても過ごしやすいです。冬は日本とさほど変わらないくらいの気温のため、日本との気候差を感じることなく過ごすことができます。雪が降ることもほとんどありませんので、特別な防寒具を購入しなくても大丈夫です。

日本との気候の差を考える必要がなく海外生活を送れるのは大きなメリットといえます。

ビクトリア留学のメリット④ 治安がよく安心して生活できる

カナダは海外では治安のよい国といわれていますが、その中でもビクトリアは特に治安のよい都市で、カナダの全都市を対象とした「安全な都市ランキング」でもトップ10に入る都市になります。(参考:治安ランキング

治安がよいとはいえ、夜間のひとり歩きや貴重品を近くに置きっぱなしにする、などの行動は当然避けるべきですが、日本に近い感覚で生活できるというのは大きな安心材料です。

また、バンクーバーやトロントなどの大都市と比較すると物価が少し抑えめになります。そういった意味でも生活しやすい都市と言えます。(参考:北米物価指数

ビクトリア留学のメリット⑤ 英語を使う観光業、サービス業の仕事が見つけやすい

ビクトリアは日本人にとってはマイナーな都市かもしれませんが、欧米諸国では人気の観光都市です。英国風の街並みもさることながら、カナダでは珍しく温暖な気候のためマリンスポーツもでき、世界各国から観光客がやってきます。

そのため観光業とサービス業がビクトリアのメインの産業となっていて、人口規模の割に観光業やサービス業の仕事が見つけやすくなっています。

バンクーバーも観光都市として発展していますが、日本人観光客をメインとしているケースが多く、英語よりも日本語を使う割合が多い場合があります。

そのため英語を使ってツアーガイドや飲食系のサービス業をやってみたい人にとって、ビクトリアはチャンスが多い都市といえます。サービス業はチップをもらう機会も多く、ショップによっては時給プラスでチップをもらえる場合も多いので、ほかの職種よりプラスアルファで稼げるチャンスも広がります。

ビクトリア留学のメリット⑥ 英国風の落ち着いた街の雰囲気とフレンドリーな人々

英国文化が根付いた街として知られるビクトリア。街には美しい花が咲き誇り、街のいたるところで英国風の建物を目にすることができます。レストランでは英国グルメを楽しむことができ、カフェではアフタヌーンティーを楽しむ人々がたくさんいます。

気候も温暖で街の規模も小さいため、人との距離感もほどよく近く、親切でフレンドリーな人が多いです。誰に対してもおおらかで優しいというのはビクトリアの土地柄ともいえます。

英国風の落ち着いた街の雰囲気と穏やかで優しい人々とのつながりは、それだけで大きなメリットといえます。

ビクトリア留学のデメリットとは?

ここまではビクトリア留学のメリットについて紹介してきましたが、デメリットについても知っておきましょう。デメリットを知ることで正しい選択ができ、現地に到着する前に対策できることもあります。

ビクトリア留学のデメリット① 仕事を見つけるには英語力が必要

バンクーバーやトロントは日本人観光客が多く、ほぼ日本語のみでできる仕事も存在します。ビクトリアは日本人が少なく、英語を使わなければいけない仕事がほとんどです。そのため、最低限の英語力がないと仕事を見つけるのに苦労します。

特にメイン産業の観光業とサービス業は接客が中心になりますので、英語での会話が必須となります。

英会話に自信がないという人にとってはデメリットに感じ、尻込みをしてしまうかもしれません。しかし、語学学校で英語をしっかり学び、ビクトリアでの仕事探しにチャレンジしつつ、どうしても仕事が見つからない場合はバンクーバーに移動して仕事を探すという手もあります。

いずれにしても英語力はあるに越したことはありません。日本で英語の準備をしっかりしておく、というのが仕事を見つけるうえで大きなポイントになってくるというのは抑えておきましょう。

ビクトリア留学のデメリット② 語学学校の選択肢が少なく、日本人率が高い場合がある

日本人が少ない都市としてビクトリアを紹介してきましたが、語学学校の日本人率が必ずしも低いとは言い切れません。理由としてはビクトリアの語学学校の数の少なさです。

ビクトリアには主要な語学学校が5〜6校程度しかなく、バンクーバーやトロントの主要30校程度と比較すると極端に選択肢が少ないです。

バンクーバーやトロントと比較すると日本人留学生が少ないとはいえ、選択する語学学校が固まってしまうため、時期によっては日本人率がかなり高くなることもあります。

特に日本人が多い初級クラス〜初中級クラスは割合が高くなる傾向があり、日本人率が全体で3割だとしても、自分の入ったクラスは5割を超えているということもあります。

ビクトリアには渡航したいけれど語学学校の日本人率が高いのは避けたいということであれば方法は2つ。1つは留学の繁忙期である学生の夏休み、春休み時期の渡航を避けること。もう1つは日本でしっかり勉強して、平均的な日本人の英語力を超えることです。

英語力を中上級もしくは上級レベルまで上げることができれば、必然的に日本人割合が少ないクラスになる可能性も高くなります。語学学校の日本人率が高いことをデメリットと捉えるのであれば、時期の検討か英語の準備で回避するということを考えましょう。

ビクトリア留学のデメリット③ Co-op留学の選択肢が少ない

カナダ留学で人気のあるCo-opですが、ほとんどのプログラムはバンクーバーとトロントの学校が行っています。

ビクトリアでもCo-op留学は可能ですが、バンクーバーやトロントと比較するとその選択肢は少ないと言わざるを得ません。また、Co-opで仕事を見つける際の日本人留学生に対するサポートもバンクーバーやトロントと比較すると充実しているとは言い難いため、英語での相談を含め、自身で積極的に動くという気持ちを持つ必要があります。

ビクトリアでできるCo-op留学はツアーガイド、ホテル、ホスピタリティーなど観光業、サービス業がメインとなっています。

ビクトリア留学のメリット・デメリットまとめ

今回の記事ではビクトリア留学のメリット・デメリットを詳しく解説してきましたが、以下にメリット・デメリットをまとめてみました。

メリット

・日本人が少なく、ネイティブが多いため英語環境が作りやすい
・英国と自然を感じさせる観光スポットとイベントを楽しめる
・住みやすい温暖な気候
・治安がよく安心して生活できる
・英語を使う観光業、サービス業の仕事が見つけやすい
・英国風の落ち着いた街の雰囲気とフレンドリーな人々

デメリット

・仕事を見つけるのに英語力が必要
・語学学校の選択肢が少なく、日本人率が高い場合がある
・Co-op留学の選択肢が少ない

ビクトリアは日本人が少なく、落ち着いた環境で留学してみたいという人にとってはぴったりの街と言えます。気候も温暖で過ごしやすく、治安もよいため安心して生活することができ、カナダにいながら英国文化を肌で感じることもできます。

しかし、バンクーバーやトロントと比較すると日本語で勝負できる仕事が少なく、日本での英語の準備や語学学校でしっかり英語力をつけられるかどうかがビクトリア留学を成功させるキーポイントといえます。

ビクトリアでの留学生活をより充実させるためには、ビクトリアという街の特長をよく理解することが大事です。選択肢の少ない語学学校から自分に合う学校を探すことも重要です。留学までの準備や学校選びに関しては留学エージェントにしっかり相談し、最高のビクトリア留学生活を送れる様にしましょう!

この記事を監修した人

諸澤 良幸

諸澤 良幸

株式会社Morrow World 代表取締役社長

日本内閣府認定 NPO留学協会 RCA海外留学アドバイザー
オーストラリア政府認定PIER QEAC留学コンサルタント資格保有
JAOS 一般社団法人海外留学協議会 加盟

4年制大学法学部を卒業後大手レジャー企業に就職。複数の新規店舗立ち上げや人事業に従事した後、退社し26歳で単身海外留学。海外での英語学習と海外現地企業での管理職経験を経て2015年に株式会社Morrow Worldを設立し留学エージェントサービスを提供開始。2024年時点で9年以上留学エージェントを運営しており、「サポート無料留学エージェント」や「2カ国留学」の先駆けとして留学サポートを提供。
2020年6月にはオンラインに特化した英語コーチングサービスENGLEADを開始、2023年からは学研教室オーストラリアのFC本部の運営会社の代表取締役にも就任。
現在世界8カ国、約100名のスタッフと共に、世界で羽ばたく子どもから大人に向けて幅広く教育関連サービスを提供している。
JAOS 一般社団法人 海外留学協議会

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