ワーキングホリデー（ワーホリ）は、海外で働きながら暮らせる特別な制度です。観光や語学留学とは異なり、現地で働く経験を積めることが大きな魅力になっています。

この記事では、ワーホリで働く前に知っておきたい基本情報や人気の職種、仕事探しのコツ、注意点までを詳しく紹介します。初めて海外で仕事を探す方でも安心して準備を進められるよう、就労ルールや現地での生活の流れをわかりやすくまとめました。

理想のワーホリ生活を実現するための第一歩として、この記事をぜひ参考にしてください。

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ワーホリの仕事を始める前に知っておきたい基礎知識

ワーキングホリデー（ワーホリ）は、日本と協定を結んでいる国との取り決めに基づいて、18歳から30歳または35歳までの若者が利用できる制度です（年齢上限は国によって異なります）。

観光を主な目的としながら、一定期間の就労や就学が認められている点が大きな特徴であり、自由度の高い滞在スタイルを実現できます。

出発前には、ビザの条件や働ける期間、就労制限といった基本ルールを理解しておくことが大切です。国ごとに異なる制度や条件を正しく把握しておくことで、トラブルを未然に防ぎ、安心して仕事を始められるでしょう。

参考：The Working Holiday Programmes in Japan

ワーホリで働ける理由とビザの仕組み

ワーキングホリデー制度は、若者の国際交流を目的として協定国同士が取り決めている制度です。ワーホリビザを取得すれば、観光や語学学習に加えて、一定の条件のもとで就労することが認められています。

多くの国では、雇用主や職種の制限が少なく、自分のペースで働ける点が魅力です。たとえばカナダでは「オープンワークパーミット」が発給され、特定の雇用主に縛られずに働くことができます。

働ける期間や就労ルールを確認しよう

ワーキングホリデーの滞在期間は国によって異なりますが、多くの国では最長1年間の滞在が認められています。

たとえばオーストラリアでは最長1年の滞在が可能で、一定期間の指定就労（Specified Work）を行うことで、セカンド・サードビザへの延長申請もできます。

就労に関しては、国によってルールが異なります。オーストラリアでは、ワーキングホリデービザ保持者に同一雇用主のもとで最長6か月まで働けるという条件（条件8547）が設けられています。

ただし、2024年以降はこの条件に包括的な免除措置が導入されており、特定の業種や地域においては許可申請を行わなくても6か月を超えて勤務できるケースがあります。働く前に、自分の職種や勤務地が対象に含まれるかどうかを確認しておくと安心です。

一方、ニュージーランドのように雇用主や勤務期間に関する制限が比較的ゆるやかな国もあり、より自由な働き方がしやすい傾向があります。

また、仕事を始める前には税務番号の取得や銀行口座の開設を済ませておくことが大切です。オーストラリアでは税務番号（TFN）がなくても働くことはできますが、税率が高くなるなどの不利益を受ける可能性があります。ニュージーランドでは、就労前にIRD番号を登録しておく必要があります。

参考：Visa conditions – Permission to work longer than 6 months with one employer

New arrival to New Zealand – IRD number application

ワーホリの仕事が見つかりやすい国の特徴

ワーホリで仕事が見つかりやすい国には、いくつかの共通した特徴があります。

まず、観光産業が盛んで人手不足が続く地域では、レストランやホテルなどの求人が多く見られます。オーストラリア、カナダ、ニュージーランドはその代表的な国で、未経験者でも働きやすい環境が整っています。

また、最低賃金が安定しており、労働条件が法律でしっかり守られている国ほど、安心して働ける傾向があります。英語圏の国では語学力を高めながら実務経験を積めるため、留学と仕事の両立を目指す方にも適しています。

さらに、都市部だけでなくリゾート地や地方エリアにも多様な求人があるため、働きながら旅を楽しめるのもワーホリの魅力です。自分の目的やライフスタイルに合わせて、働きやすい国を選ぶことが、充実した海外生活につながります。

ワーホリにおすすめの仕事と特徴

ワーホリで挑戦できる仕事は、英語力や目的に応じて多種多様です。
現地のカフェやレストランで働く定番の仕事から、体力を使うファームジョブ、スキルを活かしたオフィスワークまで、幅広い選択肢があります。

大切なのは、最初から高時給や理想の条件を求めすぎないことです。まずは現地の働き方や文化に慣れるために、挑戦しやすい職種から始めてみるのがおすすめです。

ここでは、ワーホリで人気の代表的な職種について、求められる英語力の目安や時給、特徴を一覧でまとめました。自分の目的や得意分野に合わせて、最適な仕事を見つけていきましょう。

職種	英語力の目安	時給の目安	特徴
飲食店スタッフ	初級～中級	低～中	求人が多く未経験可。チップがもらえることも。
ファームジョブ	不問～初級	歩合制/低～中	体力が必要。セカンドビザ対象（豪州など）。
ホテル・観光業	中級～上級	中	高い接客英語が求められる。経験が活きる。
販売スタッフ	中級	中	日常会話力が必須。地域密着型の仕事。
オフィスワーク・カスタマーサポート	中級～上級	中～高	スキルや職歴が必要。ビジネス英語が学べる。
ベビーシッター・オーペア	中級	低～中（住込有）	家庭に入り込むため英語環境に浸れる。
清掃スタッフ	不問～初級	低～中	一人で黙々と作業できる。英語力不問の求人多し。
イベント・フェススタッフ	初級～中級	中	短期・単発。楽しみながら働ける。
スキーリゾートスタッフ	初級～中級	低～中（寮・リフト券付有）	季節限定。世界中から人が集まる。
日本語教師アシスタント・チューター	中級～上級	ボランティア/低	教育現場での経験。文化交流が目的。

※時給は国や都市、経験によって大きく変動します。

飲食店スタッフ（カフェ・レストラン・ジャパレスなど）

ワーホリで最も多くの人が経験する仕事が、飲食店での勤務です。
カフェのバリスタやローカルレストランのウェイター・ウェイトレス、キッチンハンド（調理補助）など、職種の幅が広いことが特徴です。

特に「ジャパレス（日本食レストラン）」は、英語に自信がない人でも始めやすい職場として人気があります。最初の仕事として選ばれることが多く、実践的に英語を使う機会を得ながら働けます。

ホールスタッフ（接客）には日常会話レベルの英語力が求められますが、キッチンハンドであれば初級レベルでも採用されやすい傾向があります。欧米圏ではチップ文化が根付いており、時給に加えてチップ収入を得られることが大きな魅力です。

ファームジョブ（フルーツピッキング・パッキングなど）

ファームジョブは、農場で果物や野菜の収穫や箱詰めを行う仕事です。屋外での作業が中心となるため体力が求められますが、英語力が問われにくく、誰でも挑戦しやすい仕事として知られています。

給与形態は時給制のほかに、収穫量に応じた歩合制が採用されることもあります。努力がそのまま収入に反映されるため、モチベーションを保ちながら働けるのが魅力です。

また、オーストラリアではセカンドワーホリビザの取得条件に指定されており、決められた地域で一定期間働くことで滞在を延長できる可能性があります。自然の中で体を動かしたい方や、長期滞在を目指す方に特におすすめです。

ホテル・観光業（フロント・ハウスキーピング・ツアーガイドなど）

観光産業が盛んなオーストラリアやカナダでは、ホテルや観光業の求人が多く見られます。仕事内容は、お客様を迎えるフロントデスク、客室を整えるハウスキーピング、現地を案内するツアーガイドなど多岐にわたります。

ハウスキーピングは英語力をあまり問われませんが、フロントやツアーガイドでは中級以上の流暢な英語力が求められます。

高い接客スキルや丁寧な言葉遣いが必要な分、実践的なビジネス英語を学べるのが大きな魅力です。日本での接客経験を活かしたい方にも適しています。

販売スタッフ（ショップ・マーケットなど）

販売スタッフの仕事は、現地のブランドショップやお土産店、スーパーマーケットなどで商品を販売する仕事です。仕事内容は、商品説明やレジ対応、在庫の管理などで、日常的に英語を使ってお客様とコミュニケーションを取ります。

お客様との距離が近いため、スモールトークなどの会話スキルを自然に磨ける環境です。

求人数はカフェやレストランに比べてやや少なめですが、地域の人と関わりながら働きたい方や、接客を通して英語力を高めたい方におすすめです。

オフィスワーク・カスタマーサポート

中級以上の英語力と日本での職務経験がある方は、オフィスワークにも挑戦できます。

仕事内容は、データ入力や電話応対、カスタマーサポートのほか、日系企業での翻訳や事務業務など多岐にわたります。時給は他職種に比べて高い傾向がある一方で、求められるスキルレベルも高くなります。

ビジネスの現場で英語を使う機会が多く、現地のビジネスマナーを学ぶ絶好の環境です。将来的にキャリアアップを目指す方や、ビジネス志向の強い方におすすめの職種です。

ベビーシッター・オーペア

ベビーシッターは家庭で子どもの世話を行い、オーペアは住み込みで家事や育児を手伝う仕事です。オーペアの場合は、労働の対価として部屋と食事が提供され、さらに少額の給与（お小遣い）が支払われます。

現地の家庭に深く関わることができるため、生活そのものが英語環境になる点が大きな魅力です。子どもや保護者との会話を通じて、自然な英語表現を身につけられます。

ただし、子どもの安全を預かる責任の重い仕事でもあるため、英語中級以上のスキルと、子どもが好きであることが重要です。

清掃スタッフ（ホテル・オフィス・民泊など）

清掃スタッフ（クリーナー）は、ホテルやオフィス、民泊（Airbnbなど）の清掃を担当する仕事です。勤務時間は早朝や夜間などシフトが決まっていることが多く、語学学校や他の仕事と両立しやすい点が特徴です。

仕事の指示は英語で受けるものの、実際の作業は一人で黙々と行う場合がほとんどです。

そのため、英語力に自信がない方や接客業が苦手な方でも始めやすい職種といえます。安定した収入を得やすく、生活リズムを整えたい方にも向いています。

イベント・フェススタッフ

イベント・フェススタッフは、音楽フェスやスポーツ大会、フードイベントなどの運営を支える仕事です。主な業務は、会場設営、運営補助、飲食物の販売などで、短期・単発で働ける求人が多く見られます。

期間限定の仕事が多く、時給が高めに設定されることもあります。国際的な雰囲気の中で働けることが大きな魅力で、世界各国から集まるスタッフと交流できる貴重な経験になります。

求人は不定期ですが、現地の求人サイトやSNSで募集されることが多いです。

スキーリゾートスタッフ（冬季限定）

スキーリゾートスタッフは、冬季に限定して働ける人気の季節労働です。カナダのウィスラーやニュージーランドのクイーンズタウンなど、世界的に有名なリゾート地では毎年多くの求人があります。

仕事内容は、リフト係、レンタルショップの店員、ホテルスタッフ、清掃、インストラクターなど多岐にわたります。寮や食事、リフト券が無料で提供されることも多く、生活費を抑えながら働ける点が魅力です。

また、世界中から観光客やスタッフが集まるため、英語を使った国際交流を楽しめる環境でもあります。

日本語教師アシスタント・チューター

日本語教師アシスタントやチューターは、現地の学校や語学センターで日本語を教える先生をサポートする仕事です。また、個人で日本語を教えるチューターとして活動するケースもあります。

仕事内容は教育支援が中心で、英語を使いながら日本文化を伝える貴重な経験が得られます。ボランティアやインターンシップとして募集される場合も多く、報酬よりも経験や交流を重視する方に適しています。

英語中級以上のスキルが必要ですが、将来教育分野で働きたい方や文化交流を深めたい方におすすめです。

英語力や目的別に選ぶワーホリの仕事

ワーホリの仕事を選ぶ際は、自分の英語力と目的を基準に考えることが大切です。英語力や生活スタイルに合っていない仕事を選ぶと、職場に馴染めなかったり、仕事が続かなかったりするケースもあります。

「語学を伸ばしたい」「しっかり稼ぎたい」「キャリアを積みたい」など、目的を明確にすることで最適な仕事を見つけやすくなります。

以下の表では、目的や英語力のレベル別におすすめの職種を紹介します。

目的・英語力	おすすめの職種
英語が苦手・まずは挑戦したい（初級）	ジャパレス（キッチン）、清掃、ファームジョブ
英語環境で働きたい（中級）	ローカルのカフェ・レストラン、販売スタッフ、ホテル
しっかり稼ぎたい	ファームジョブ（歩合制）、オフィスワーク、リゾート（住込）
スキル・キャリアを活かしたい（中〜上級）	オフィスワーク、日本語教師、専門職（美容師など）
長期滞在（セカンドビザ）を目指したい	ファームジョブ、指定地域の建設業など（豪州）

英語が苦手でも始めやすい仕事

英語力に自信がないという方でも、安心して始められる仕事があります。

代表的なのは、日本食レストラン（ジャパレス）のキッチンハンド（調理補助）や皿洗いの仕事です。スタッフ同士の会話が日本語で行われることも多く、接客英語を使う機会が少ないため、初心者でも挑戦しやすい環境です。

また、ホテルのハウスキーピングや清掃スタッフの仕事も、英語力をあまり求められません。作業中心の業務が多く、一人で黙々と働ける点が特徴です。

私たちタビケン留学では、こうした初めての仕事探しや履歴書の作成サポートも行っています。初めてのワーホリに不安を感じている方は、ぜひご相談ください。

※タビケン留学では現地での職業斡旋は行っておりません。

タビケン留学が行っているサポートの詳細はこちら

英語を使って働きたい人におすすめの仕事

「英語を使って働く経験を積みたい」という方には、現地のお客様と直接関わる仕事がおすすめです。

たとえば、ローカル（現地資本）のカフェやレストランでのホールスタッフは、お客様の注文を取るだけでなく、日常的なスモールトークを通して自然に英会話力を伸ばせます。

さらに、アパレルショップなどの販売スタッフも、英語で商品説明を行う機会が多く、実践的なコミュニケーション力を高めやすい職種です。

お客様と会話する中で、文化の違いを感じながら働ける点も魅力といえます。

しっかり稼ぎたい人に人気の仕事

ワーホリ中に安定した収入を得て、生活費や旅行資金を貯めたいと考える方も少なくありません。

体力に自信がある場合は、ファームジョブの歩合制（収穫量に応じて給与が上がる仕組み）に挑戦するのも良い方法です。努力が直接収入に反映されるため、短期間で高収入を得られる可能性があります。

また、スキーリゾートなどの住み込みの仕事は、家賃や食費が無料または格安で提供される場合が多く、支出を大きく抑えられる点が魅力です。結果的に貯金がしやすく、ワーホリ後の資金づくりにもつながります。

スキルや経験を活かせる仕事

日本で培った専門スキルや職務経験は、海外でも大きな強みになります。たとえば、ITスキルやデザイン、マーケティングの知識を持つ方は、現地企業でのオフィスワークやカスタマーサポートに挑戦できる可能性があります。

さらに、美容師や調理師といった専門職は、どの国でも需要が高く、経験を生かして働けるチャンスがあります。こうした職種は時給が比較的高く、海外での実務経験をキャリアアップにつなげたい方にもおすすめです。

ワーホリの仕事の探し方｜日本と現地でできる方法

ワーホリの仕事探しは、出発前から準備する方法と、現地で行う方法の両方があります。早めに情報を集めておくことで、到着後すぐに働ける可能性が高まり、安心してスタートできます。

ここでは、効率よく仕事を見つけるための具体的な方法を紹介します。

• 出発前に準備できる仕事探し
• 現地の求人サイト・掲示板を活用する
• SNSやコミュニティで仕事情報を探す
• ワーホリ向け求人アプリを活用する
• 英語の履歴書（レジュメ）を用意する
• お店やカフェに直接履歴書を配る
• 知人やコミュニティの紹介を活用する
• エージェントやコミュニティも利用しよう

複数の手段を組み合わせて活用することが、仕事探しをスムーズに進めるコツです。

出発前に準備できる仕事探し

ワーホリの仕事探しは、現地に到着してから始める必要はありません。日本にいるうちから、海外求人を取り扱う日本の求人サイトや留学エージェントを通じて情報を集めることができます。

特に、スキーリゾートの仕事や日系レストラン（ジャパレス）などは、渡航前に採用が決まるケースもあります。出発前に内定を得ておくことで、現地到着後すぐに働ける安心感が生まれます。

ただし、事前に応募できる求人は現地よりも数が限られるため、下調べの一環として活用するのがおすすめです。

現地の求人サイト・掲示板を活用する

現地で仕事を探す際に最も一般的な方法が、オンラインの求人サイトや掲示板（クラシファイド）の活用です。オーストラリアでは「Seek（シーク）」や「Gumtree（ガムツリー）」、カナダでは「Indeed」や「Monster（モンスター）」などが代表的な求人サイトとして知られています。

さらに、「日豪プレス（オーストラリア）」や「e-Maple（カナダ）」といった日本人コミュニティ向けの掲示板も非常に充実しています。

これらにはジャパレスの求人からローカル企業の募集まで幅広く掲載されており、希望する職種や勤務条件に合わせて定期的に確認すると良いでしょう。

SNSやコミュニティで仕事情報を探す

近年では、SNSを使った仕事探しも主流の方法になっています。特にFacebookには、国や都市ごとに「ワーホリ仕事探し」や「Job in Australia」といった専用のコミュニティグループが数多く存在します。

こうしたグループでは、求人情報の投稿だけでなく、帰国予定の人が後任（リプレイス）を募集するケースもあります。採用担当者と直接メッセージのやり取りができるため、リアルタイムで最新の情報を得やすい点がメリットです。

また、X（旧Twitter）などで求人情報を発信しているお店もあるため、複数のSNSを併用して情報収集を行うと効率的です。

ワーホリ向け求人アプリを活用する

飲食店やイベントスタッフなどの仕事を探す際は、ワーホリ向けに適したローカルな求人アプリを利用するのも便利です。オーストラリアでは「Jora Jobs（ジョラジョブズ）」や、飲食・ホスピタリティ業界に特化した「Barcats」といったアプリが広く利用されています。

また、単発や短期の仕事（ギグワーク）を検索できるアプリもあり、自分のスケジュールに合わせて柔軟に働きたい方に適しています。

スマートフォン上で応募から面接設定まで完結できるため、複数の仕事を比較検討する際にも効率的です。

英語の履歴書（レジュメ）を用意する

海外で仕事を探す場合は、日本の履歴書とは異なる形式の「英語の履歴書（レジュメまたはCV）」を用意する必要があります。決まったフォーマットは存在せず、年齢・性別・顔写真の記載も不要です。

その代わりに、これまでの職務経験やスキル、自己PR（志望動機など）をA4用紙1〜2枚程度で簡潔にまとめることが求められます。応募する職種ごとに内容を調整し、自分の強みを的確にアピールすることで、採用担当者の印象に残るレジュメを作成できます。

お店やカフェに直接履歴書を配る

飲食店やアパレルショップなどの接客業では、お店に直接履歴書（レジュメ）を持参して応募する方法が一般的です。この方法は「CV Drop」や「Resume Drop」と呼ばれ、ワーホリで働く多くの人が実践しています。

求人募集の張り紙（“Staff Wanted”など）が出ている店舗はもちろん、募集がなくても「今、人を募集していますか？」と尋ねてみることでチャンスが広がる場合があります。

その場でマネージャーと会話ができたり、すぐに面接やトライアル（お試し勤務）につながったりするケースも少なくありません。

知人やコミュニティの紹介を活用する

海外では、知人や友人からの紹介（リファラル）が仕事探しにおいて非常に効果的です。語学学校のクラスメイトやシェアハウスの仲間、先に働いている知人など、現地で築いた人脈が新しい仕事のきっかけになることは多くあります。

すでに働いている人からの紹介は、雇用主にとっても信頼できる情報源となるため、採用につながりやすい傾向があります。日頃から周囲に「仕事を探している」と伝えておくことで、思いがけないチャンスに出会えることもあります。

エージェントやコミュニティも利用する

仕事探しに不安がある場合は、留学エージェントを利用するのもおすすめです。多くのエージェントでは、現地での生活に関するアドバイスや、求人情報の探し方に関するサポートを提供しています。

私たちタビケン留学の「タビケンプライム」では、海外での仕事探しに備えるための実践的なサポートを行っています。

たとえば、オーストラリア・カナダ・ニュージーランドなど各国の採用事情に合わせた英語の履歴書（レジュメ）の添削サポートや、英語面接の練習（レクチャー）などを提供しています。

「一人で準備するのは不安」「履歴書や面接の対策を万全にしたい」という方は、ぜひご相談ください。私たちは、出発前の不安を解消し、安心して現地での一歩を踏み出せるようサポートしています。

※タビケン留学では現地での職業斡旋は行っておりません。

国別で見るワーホリの仕事事情と給料・生活費の目安

ワーホリで働ける国は多いものの、仕事事情は国によって大きく異なります。特に最低賃金や求人の多さ、生活費の水準は、滞在先を選ぶ際に重要なポイントになります。

自分の目的や予算に合った国を選ぶことが、充実したワーホリ生活につながります。ここでは、主要なワーホリ協定国における仕事の見つけやすさや特徴を比較して紹介します。

国名	最低賃金（目安） ※2025年10月時点	仕事の見つけやすさ	人気の職種
オーストラリア	高（時給24.95豪ドル／約2,420円）	◎（求人豊富）	ファーム、飲食店、清掃
カナダ	中（時給17.75加ドル／約1,881円）	○（都市部中心）	カフェ、観光、リゾート
ニュージーランド	中（時給23.50NZD／約1,997円）	○（季節による）	ファーム、観光、飲食店
イギリス（YMS）	高（時給12.21ポンド／約2,454円）	△（英語力・スキル要）	オフィスワーク、販売、飲食店

※1豪ドル = 97円換算、1加ドル = 106円換算、1NZD = 85円換算、1ポンド = 201円換算（2025年10月時点）

各国の最低賃金や雇用条件は地域・州・年齢によって異なります。

生活費の目安も都市ごとに差があるため、事前に現地の物価や家賃相場を調べておくことが大切です。

オーストラリア

オーストラリアは、ワーホリ協定国の中でも特に最低賃金が高く、仕事が見つかりやすい国として人気があります。2025年10月現在の全国最低賃金は時給24.95豪ドル（約2,420円）で、世界的に見ても非常に高い水準です。

飲食業やサービス業、清掃、ファームジョブなどの求人が豊富で、英語力が初級レベルでも働ける仕事が多い点が魅力です。初めてのワーホリで不安がある方でも、比較的安心して仕事探しができる環境が整っています。

また、指定地域で一定期間働くことで滞在を延長できる「セカンドワーホリビザ」「サードワーホリビザ」の制度も特徴の一つです。しっかり収入を得ながら長期滞在したい方に向いている国といえます。

カナダ

カナダは、自然と都市の両方を楽しめるワーホリ先として高い人気を誇ります。

2025年10月時点の連邦最低賃金は時給17.75加ドル（約1,881円）ですが、州によってはより高い金額が設定されています。たとえば、バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州では、連邦基準を上回る最低賃金が定められています。

仕事の多くは、バンクーバーやトロントなどの都市部に集中しており、カフェやレストランなどの飲食業、観光関連の求人が中心です。

ウィスラーなどのスキーリゾートでは、冬季限定の季節労働も人気があります。

カナダのワーホリビザには延長制度がないため、1年間という限られた期間で仕事も旅行も楽しみたい方に適しています。都市での生活と自然のアクティビティを両立させたい人にぴったりの国です。

ニュージーランド

ニュージーランドは、自然に囲まれた環境で働きたい人におすすめの国です。2025年10月時点の最低賃金は時給23.50NZD（約1,997円）で、オーストラリアに次ぐ水準となっています。

農業や酪農が盛んなため、キウイフルーツやリンゴの収穫・パッキングなど、ファームジョブの求人が多くあります。観光業も主要産業の一つで、観光シーズンにはホテルや飲食店でも多くの人材が求められます。

指定された季節労働（ファームジョブなど）に一定期間従事すると、滞在を3ヶ月延長できる制度が利用できます。自然の中で落ち着いて働きたい人に向いています。

イギリス

イギリスのワーホリ制度「ユースモビリティスキーム（YMS）」は、初回から最長2年間の滞在が可能です。最低賃金は時給12.21ポンド（約2,454円）と高く、生活コストを考慮しても安定した収入を得やすい水準です。

ただし、抽選制で枠が限られている点には注意が必要です。ロンドンなどの都市部では、カフェや販売の仕事がある一方、ヨーロッパ各国から人材が集まるため、高い英語力とスキルが求められます。

日本での職務経験を活かしたオフィスワークや専門職を目指す中〜上級者に適しており、2年間を通してキャリアを築きたい人におすすめです。

その他

主要な英語圏以外のワーホリ協定国にも、それぞれの魅力があります。

韓国は日本から近く、生活費を抑えやすい点が特徴です。K-POPやカフェ文化に興味がある方は、トレンドを体感しながら働けます。日系の飲食店やゲストハウスなど、日本人が働きやすい職場も多く見られます。

一方、ドイツはEUの中心に位置し、ヨーロッパ各国を旅行しやすいのが魅力です。ベルリンなどの都市部では英語が通じる職場も多く、カフェやスタートアップ企業で働けるチャンスもあります。

英語圏とは異なる文化や働き方を体験したい人にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。

参考：Minimum wages – Fair Work Ombudsman
Current and Forthcoming General Minimum Wage Rates in Canada
Minimum wage rates and types | Employment New Zealand
National Minimum Wage and National Living Wage rates – GOV.UK

ワーホリの仕事で起こりやすいトラブルと対策

ワーホリでの仕事は、貴重な経験を得られる機会ですが、残念ながらトラブルがまったくないとは言えません。海外という慣れない環境だからこそ、思わぬ問題に直面することもあります。

ここでは、ワーホリの仕事でよくあるトラブルと、冷静に対処するための方法を紹介します。

給料がもらえない・安すぎるときの対処法

最も多いトラブルのひとつが、給与に関する問題です。

まずは、採用時に合意した時給や支払い日が明記された雇用契約書（書面またはメール）を確認しましょう。未払いや明らかに低い賃金が続く場合は、現地の労働基準監督署にあたる機関へ相談することが大切です。

たとえばオーストラリアでは、Fair Work Ombudsman（フェアワーク・オンブズマン）が代表的な相談先です。

特に、税金を申告せずに支払う“cash in hand”や、法定最低賃金を下回る支払いは違法とされています。こうした働き方はトラブルの原因になりやすいため、契約内容を明確にし、正規の支払い条件で働くようにしましょう。

参考：Visa holders and migrant workers – workplace rights and entitlements – Fair Work Ombudsman

働く条件が違うときの対処法

「聞いていた仕事内容と違う」「合意したシフトに入れない」といった勤務条件の相違も起こりがちです。この場合は、まず雇用契約書や採用時のメールを見直し、どの点が異なっているかを整理します。

そのうえで、できるだけ早く雇用主（マネージャー）に相談することが大切です。問題を放置すると誤解が広がり、双方にとって不利益が生じるおそれがあります。

冷静に状況を説明し、事実を共有する姿勢を持つことが円滑な解決につながります。

言葉や文化の違いでトラブルが起きたときの対処法

職場でのコミュニケーション不足や、文化の違いによる価値観のずれから、人間関係がぎくしゃくすることがあります。日本では「察する」文化が根付いていますが、海外では自分の意思を明確に伝える姿勢が求められます。

もし誤解が生じたと感じた場合は、感情的にならず、冷静に話し合いの場を設けることが大切です。相手の文化や考え方を尊重しながら、自分の意図を丁寧に説明することで、お互いの理解が深まり、関係を改善できる可能性があります。

仕事を辞めたい・変えたいときの対処法

職場環境が合わない場合や、新しい経験を求めて次に進みたいときは、仕事を辞めることも自然な選択です。大切なのは、トラブルを避けて円満に退職することです。

まずは雇用契約を確認し、退職に関する条件や手続きを把握しておきましょう。突然辞めてしまうと、給与の支払いや推薦状の発行などに影響することもあるため、できるだけ早めにマネージャーへ相談するのが安心です。

その際は、これまでの経験への感謝を伝える姿勢が大切です。丁寧に対応することで、良好な関係を保ちながら次の仕事へスムーズに移ることができます。

帰国後にワーホリの仕事経験を活かす方法

ワーホリでの仕事経験は、帰国後のキャリアにも活かせる大切な経験になります。海外という新しい環境で自分から仕事を探し、異なる文化の中で働いた経験は、日本ではなかなか得られません。

そうした経験をどう活かすかによって、その後のキャリアの方向性が大きく変わります。ここでは、ワーホリで得た経験を次のステップにつなげる方法を紹介します。

外資・グローバル企業での就職に活かす

ワーホリの経験は、外資系やグローバル企業で働きたい人にとって大きな強みになります。「英語が話せる」だけでなく、実際に英語を使って仕事をした経験は、即戦力として評価されやすいです。

面接では、どんな仕事をしていたかに加えて、英語でどのようにやり取りをしていたかを具体的に話すのが効果的です。現地で培った語学力と異文化への柔軟な対応力は、多くの企業で重視されるスキルです。

国内企業で海外経験をアピールする

国内企業でも、ワーホリの経験は行動力や柔軟さの証としてアピールできます。海外では、指示を待つのではなく、自分で考えて動く力が求められます。

そのため、そうした環境で働いた経験は、どんな職場でも通用する貴重な力になります。

また、さまざまな人と協力して働いた経験は、多様な価値観を理解しながら物事を進める力につながります。変化の多い時代だからこそ、柔軟に対応できる人材は、どの企業からも求められています。

今後のキャリアアップやスキル学習に繋げる

ワーホリの経験は、自分のこれからを考えるきっかけにもなります。

現地で働くなかで、「もっと英語を伸ばしたい」「専門スキルを磨きたい」と感じる人も少なくありません。そうした気づきは、次の目標を見つける大切なチャンスです。

たとえば、接客の仕事を通して英語力の必要性を感じたらビジネス英語を勉強する、オフィスワークでITスキルの重要性を感じたらプログラミングを学ぶなど、行動につなげていくことが大切です。

ワーホリで得た経験を学びや成長のきっかけに変えることで、帰国後のキャリアアップにも確実につなげることができます。

ワーホリや留学の仕事サポートなら「タビケン留学」へ

ワーキングホリデーや留学を成功させるためには、現地での仕事探しが欠かせません。

どんな仕事をするかによって、生活のスタイルや経験の質が大きく変わります。だからこそ、出発前からしっかり準備しておくことが大切です。

タビケン留学では、留学生が自分の力で仕事を見つけられるようになることを目標に、出発前から現地滞在中、そして帰国後まで一貫してサポートしています。

サポートを行う留学コンサルタントは全員、実際に留学やワーホリを経験したスタッフです。自身の体験をもとに、リアルな視点でアドバイスをしています。

まず、出発前には一人ひとりの目的を整理し、「どんな留学にしたいか」を一緒に考えます。

その上で、ビザ申請や現地生活に関するサポート、そして帰国後のキャリア相談まで、留学全体を見通したフォローを行っています。

単なる情報提供にとどまらず、留学生の立場に寄り添いながら、安心して挑戦できる環境づくりを大切にしています。ワーホリや留学での仕事探しに不安がある方は、ぜひ一度タビケン留学にご相談ください。

※タビケン留学では現地での職業斡旋は行っておりません。

オーストラリアワーホリの仕事体験談

オーストラリアでのワーホリは、多くの人にとって「挑戦」と「成長」の連続です。

タビケン留学のサポートを利用した方々も、それぞれの目的を持って現地での仕事に取り組みました。ここでは、その中の3名の体験を紹介します。

体験談1：A・Kさん（20代・女性）の調理師キャリア

A・Kさんは、調理師としてスキルアップを目指してシドニーとケアンズでワーホリを経験しました。

日本で取得した調理師免許やフグ免許を英語に翻訳して活用し、シドニーでは機内食製造企業、ケアンズでは五つ星ホテルで働くことができました。

仕事探しでは、英語の履歴書作成やメール対応など初めてのことも多かったものの、ChatGPTなどのツールを使いながら一つずつ乗り越えました。

ワーホリを通じて、料理人として世界の味を知る経験を積み、予期せぬ出来事にも冷静に対応できる柔軟さと前向きな姿勢を身につけたと話しています。

A・Kさんのワーホリ体験談の詳細はこちら

体験談2：Tomohiroさん（21歳・男性）の貯金と英語力アップ体験

Tomohiroさんは、大学を退学し、「語学習得」と「貯金」を目的にオーストラリアへ渡航しました。

シドニーの日本食ファクトリーで4ヶ月間働いた後、セカンドビザを取得するためにタスマニアへ移動し、リンゴやジャガイモの収穫を中心としたファームジョブに従事しました。

現地では、ボスの英語の指示を理解しながら仕事を進め、休日にはホステルの仲間と釣りや観光を楽しみました。

努力の結果、約130万円の貯金を達成し、帰国後はプログラマーとして留学経験を活かして働いています。

ワーホリを通じて現地の人々との交流を重ねたことで、英語力が向上し、積極的に行動できるようになったことを大きな収穫として挙げています。

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体験談3：那津実さん（23歳・女性）の接客と英語力向上体験

那津実さんは、海が好きでオーストラリアでの生活に憧れを持ち、シドニーとゴールドコーストの2都市で働きました。

シドニーでは時給や職場の雰囲気を重視し、焼肉レストランのウェイターとして勤務しました。ゴールドコーストでは、高級日本食レストランに挑戦し、ウェイター業務に加えてレセプションの受付も担当しました。

電話応対など聞き取りが難しい場面もありましたが、徐々に慣れることで英語力が大きく上達したと感じています。

また、ゴールドコーストの閑散期に60件以上のレジュメを配った経験から、事前準備を徹底することの大切さを学んだと語っています。

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ワーホリの仕事に関するよくある質問

  ワーホリでの仕事探しには、たくさんの疑問や不安があります。

「いつから準備を始めればいいのか」「英語力が不安でも働けるのか」など、具体的な悩みを持つ人は少なくありません。

ここでは、ワーホリの仕事に関して特によく寄せられる質問を、Q&A形式で解説します。

仕事探しはいつから始めるのがいいですか？

仕事探しの準備は、出発の1〜2ヶ月前から始めるのがおすすめです。

具体的には、現地の求人サイトをチェックして仕事の傾向を把握したり、英語の履歴書（レジュメ）の下書きを作成したりしておくとスムーズです。

リゾート地の季節労働などは日本から応募できる場合もありますが、多くの飲食店や販売の仕事は、現地に到着してから直接応募・面接するのが一般的です。

到着後にすぐ行動できるよう、日本にいるうちにしっかり準備を整えておきましょう。

仕事が見つからないときはどうすればいいですか？

仕事がすぐに見つからなくても、焦る必要はありません。まずは、応募する職種の幅を広げてみましょう。

たとえば、人気のカフェにこだわらず、日本食レストラン（ジャパレス）や清掃、ファームジョブなど、採用されやすい仕事で経験を積むのも一つの方法です。

また、滞在している都市の競争率が高い場合もあります。思い切って人手を求めている郊外やリゾート地、農業地域に移動すると、仕事が早く見つかるケースも多くあります。

英語力がなくても働けますか？

はい、英語力に自信がなくても働ける仕事はあります。

代表的なのは、ジャパレスのキッチンスタッフや清掃スタッフ、ファームジョブなどです。

これらの仕事では、スタッフ間の会話や作業指示が日本語で行われることもあり、高度な英語力を必要としないケースが多くあります。ワーホリを始めたばかりの人が最初の仕事として選ぶことも一般的です。

ただし、より良い時給やローカルの職場環境を求める場合は、英語力の向上が欠かせません。

タビケン留学の「タビケンプライム」では、語学力を伸ばすための英語コーチングやレジュメ添削サポートを行っています。英語力に不安がある方は、ぜひご相談ください。

まとめ：自分に合ったワーホリの仕事で理想の海外生活を実現しよう

ワーホリでの仕事は、単に生活費を稼ぐためだけではなく、現地の人々と交流し、文化を学ぶ貴重な機会です。

この記事で紹介したように、ワーホリで挑戦できる仕事はさまざまです。大切なのは、自分の英語力や目的に合った仕事を選ぶことです。

英語力が不安な人はジャパレスやファームジョブから、英語を使って働きたい人はローカルのカフェや販売職から、キャリアアップを目指す人はオフィスワークから始めると良いでしょう。

どの仕事を選んでも、その経験が視野を広げ、成長につながる大切な一歩になります。しっかりと準備を行い、前向きに挑戦する姿勢を持つことで、理想のワーホリ生活を実現できます。