
留学スケジュール
オーストラリアで広がった料理人としての可能性と自分自身の成長
A・K様(23歳)|調理・製菓専門卒|スモールラグジュアリーホテル勤務経験あり
多国籍の国・オーストラリアへ。「食」と「自然」を求めて
「もっと色々な国の料理を食べてみたい」「料理で世界とつながりたい」——そんな思いから私のワーキングホリデー(以下、ワーホリ)生活は始まりました。きっかけはフレンチレストランで働いていた時に芽生えた“出張料理人”という夢。多国籍な食文化と大自然が魅力のオーストラリアなら、その夢に一歩近づけると感じました。
また、沖縄でダイビングのライセンスを取った直後だったこともあり、グレートバリアリーフや満天の星空への憧れも背中を押してくれました。
渡航準備〜語学学校
実際に渡航まで動き出したのは約半年前。4か月前には語学力チェックを受け、3か月前に正式に申し込みとビザ取得。2か月前に仕事を退職してからは、英語と料理の準備に集中しました。毎日オンライン英会話を続け、レシピを英語でInstagramに投稿したり、自作の料理アルバムも作成しました。
語学学校には2ヶ月通い、日本人が多かったものの、寮の仲間や海外のクラスメイトとビーチに出かけたり、ピクニックを楽しんだりと、刺激的な毎日でした。
ChatGPTに助けられたこと
ワーホリ生活の中で、思った以上に役立ったのが ChatGPT でした。
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英語レジュメの作成では、自分のスキルや職務経歴をどのように表現すればいいか丁寧に教えてもらい、大きな自信に。
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仕事応募のメール文も、応募から面接案内への返信、さらには面接後のお礼メールまで、自然で丁寧な表現を提案してもらいました。
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入社後、英語でのオンライントレーニングが始まると、聞き慣れない専門用語や制度の説明に戸惑う場面も。そんな時も、分かりやすい英語や日本語で噛み砕いて説明してくれたおかげで乗り越えることができました。
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職場で頻出する食材名(ズッキーニ、ビーツ、クスクスなど)や会話表現(”Can you grab that?” “All set?”など)も、「30個教えて」と伝えるだけで、実用的な一覧を提示してくれたのが本当にありがたかったです。
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また、住居関係でも、インスペクションの問い合わせや退去連絡のメール文を一緒に作成。自然で礼儀正しい英文が書けるようになり、相手にもきちんと気持ちが伝わったと思います。
不安だった英語の壁も、「ひとりじゃない」と思えるツールの存在が、心強い味方になってくれました。
仕事探しとキャリアの広がり
最初の目標は、五つ星ホテルで働くこと。語学学校卒業後は、実際にホテルへレジュメを配って歩きました。最終的には、機内食を製造する企業での仕事が決まり、週5日のフルタイムで働くことに。調理師免許や製菓衛生師、フグ免許などをNAATI翻訳して応募書類に添付したことで、現地での評価にもつながったようです。
さらに、セカンドビザ取得のために地方都市ケアンズへ移動。ここでもSEEK経由で五つ星ホテル2件に応募し、すぐに面接・内定。現在はフルタイムで安定して勤務しています。
英語力の変化と実感
渡航前は英語レベルがエレメンタリー。そこからインターミディエイトまで上達しました。特にリスニングは、現地での生活と仕事を通じて大きく伸びました。
印象的だったのは、ダイビングツアーで英語のインストラクションを理解できた時や、シンガポール旅行中に「英語がわからないことへの不安」がなくなっていると実感できた時です。
予期せぬトラブルも今では大切な経験
・携帯を紛失した際、家族と位置情報を共有していたおかげで発見
・夜中にセキュリティキーが反応せず、帰宅できなくなったこと
・豪雨でスーパーの商品が届かず、コンビニでトイレットペーパーを探し回った日も
どれも当時は焦りましたが、「なんとかなる力」がついたように思います。
ワーホリの魅力と得たもの
一番の魅力は、異文化を“肌で感じる”ことができた点です。そして、思い通りにいかないことを受け入れる「柔軟さ」や「許容力」も養われました。
また、料理人としては、世界中の本格的な味を体験できたことが一番の収穫でした。例えば、現地のタイ料理屋さんで食べたグリーンカレーは、日本での再現にも大きなヒントを与えてくれました。
これからの夢と今後
現在の目標は、オーストラリア滞在中に現地のマーケットへ出店すること。小さな屋台でも、自分の料理で誰かを喜ばせたい。そんな思いを形にしていきたいです。いずれは「出張料理人」として、世界を旅しながら料理を届けることができたら──そんな未来を思い描いています。
留学を考えている人へ
英語に不安があっても、味方になってくれるツールや人は必ずいます。そして、視野が広がる経験は、自分自身の人生に深みを与えてくれます。
迷っている方には、ぜひ「一歩踏み出してみて」と伝えたいです。
ただし、すぐに仕事が決まるとは限らないので、初期費用に余裕を持っておくことも大切です。焦らず、自分の理想に近づくための“選べる時間”が、留学をより価値あるものにしてくれると思います。